三間坂駅(JR九州・佐世保線)~駅舎やホームなど昔からの佇まいが残る駅~

目次 「昔からの行合の駅」らしい広い構内 現代風に改修されながらも昔ながらの佇まいの木造駅舎 追記 「昔からの行合の駅」らしい広い構内 佐世保線の三間坂駅で下車した。長いプラットホーム沿いに草木が豊かに植えられているのを目にし、まるで公園か植物園かという気分に。梅雨の6月、沈んだ色の空からは恵みの雨が降り注ぎ、しっとりと濡れた草木達はいっそう艶やかだ。 構内に目を転じると、2面2線の相対式プラットホームに挟まれ、1線の中線があった。小さなローカル駅では本線以外の中線や側線などは廃され使われていない事が多く、この駅もそうなのだろうと思った。しかし、よく見ると中線の上にも架線が張られ、信号は三つとも赤く灯っていた。いまだ生きているのだ。三線分のレールが伸びる広い構内は、小駅なれど堂々とした雰囲気だ。 ホームを歩いていると、「ようこそ肥前路へ 昔からの行合の駅 三間坂」という看板がフェンスに掛けられているのに気付いた。今では盛んに使われてはいないのだろうが、昔は長大編成の貨物列車や客車列車がこの駅の長い構内で、身を休めるように停車し、道を譲り合ったのだろう。地元の人々は、そんなこの昔か […]
えちぜん鉄道・永平寺口駅、池庭の移り変わり

永平寺口駅に始めて訪れたのは、1990年代前半だ。まだ京福電気鉄道時代で、分岐していた永平寺線が健在で、東古市駅と呼ばれていた頃だった。そして桜の花咲く2006年4月、2回目の訪問を果たした。永平寺線はとうに廃止となり、駅名は永平寺への参詣鉄道を強調する永平寺口駅へと再び改名されてい…
月崎駅 (小湊鐵道)~春爛漫の駅で木造駅舎と桜を愉しむ…~

小湊鉄道は2001年に乗りに来て以来、13年振り2回目の訪問だった。その時の月崎駅での思い出は、この旅での最も印象的な出来事の一つとして心に残っている。その日は元旦、つまり1月1日で、小湊鉄道の初乗りと駅巡りの旅を楽しんでいた…
那古船形駅、ちょっと不思議な夕方の光景~駅に集まるホンダ・スーパーカブ~

2007年秋のある日の午後、駅巡りの旅で千葉県館山市にあるJR東日本内房線の那古船形駅で下車しました。駅をあれこれ見ていると、スーパーカブが駅前に停められ、運転していた人は駅の中に消えていきました。それから続くように1台、また1台とバイクがやってきては…
白河駅 (JR東日本・東北本線)~大正の洋風駅舎など歴史と風格漂う駅…~

JR白河駅は1887年(明治20年)、東北本線の前身、日本鉄道時代の開業。開業当時は120mほど北に位置していたという。現在の洋風木造駅舎は2代目駅舎で1921年(大正10年)の築。東北本線の主要駅ではあるが、町の玄関口の座は東北新幹線の新白河駅に譲った。
美作千代駅 (JR西日本姫新線)~むせ返る木の質感まとう大正の木造駅舎~

JR岡山地区の「レトロ駅舎スタンプラリー」で対象駅となっている姫新線の美作千代駅で降りた。8年振りの訪問だ。駅開業の1923年(大正12年)築の木造駅舎は、押し縁下見板の板張りが特長だ。壁面板一枚一枚が使い込まれた古い木のままで、90年という大いなる年月を感じさせる…
弥彦駅(JR東日本・弥彦線)~まるで神社!?威厳ある和風木造駅舎~

開業は越後鉄道時代の1916年(大正5年)10月16日。その翌年に現駅舎が竣工したという。彌彦神社を模した木造駅舎は、瓦が敷き詰められた大きな入母屋屋根を戴き、細部の装飾も印象的で、まさに神社の風格…
広電廿日市駅 (宮島線)~広電最後のレトロな木造駅舎~

JR宮島口駅から広電に乗り換え、10分程度で広電廿日市駅に着いた。2面2線のプラットホームだが、それぞれ低い部分と高い部分があるのが目を引く。専用の軌道を持ち「鉄道線」に分類される宮島線は、今でこそ路面電車の「軌道線」と直通運転をしているが、昔は宮島線専用の高床車…
旧大社駅 (JR西日本・大社線)~至高の和風木造駅舎を訪ねる旅~

大社線の廃止から20年以上過ぎたが、終着駅だった旧大社駅の駅舎はいまだに健在だ。この壮麗な社寺風の和風木造駅舎は1924年(大正13年)建築された。寺社か老舗旅館かという純和風の外観の大柄な駅舎は、和風駅舎の最高傑作という賞賛を贈っても、まだ言い足りない…
新村駅 (アルピコ交通・上高地線)~使い込まれた味わいが素晴らしい木造駅舎~

まもなく駅舎が新築されると聞き、アルピコ交通の新村駅を訪れた。10年ほど前に訪れて以来の訪問だ。プラットホームに降り立つと植えられた松がまず印象的に映った。もう何十年も前に植えられたのだろうか…?JRより幅がやや狭い島式ホームにあって、見上げる程に高く成長している…