大正時代の駅舎(1) - 駅と駅舎の旅写真館

大正時代に建てられたレトロな駅舎をめぐる鉄道の旅
1912年(大正元年)7月30日から、1926年(大正15年)12月25日までの大正時代築の古く趣きある駅舎。素朴だけど木の質感溢れ味わい深い木造駅舎から、瀟洒さ漂い大正ロマン薫る洋風駅舎まで…。私が訪れてきた名駅舎の数々。
(※並び順は、建築年順ではなく、記事の日付順となっています。)


那古船形駅(JR東日本・内房線)~時の流れの中感じる変化の中、木造駅舎は佇む~

JR東日本・内房線、古い木造駅舎が残る那古船形駅

早朝、館山駅からわずか一駅、那古船形駅で降りた。2007年に訪れて以来、約14年振り。木造駅舎が印象深く、いつか再び訪れたいと思い続けていた。金網のフェンスで仕切られた1番線の向こうに、あの木造駅舎が佇んでいるのが見えた。かつて島式ホームの1面2線の配線だったが、駅舎に近い1番線側は廃止された…

上総鶴舞駅(小湊鉄道)~桜咲く春を謳歌する駅の木造駅舎~

小湊鉄道・上総鶴舞駅、開業の大正14年築の趣ある木造駅舎が残る

春で賑わう小湊鉄道。混雑を避け、朝に上総鶴舞駅に到着した。構内は広く、旅客ホームはかつて2面3線だったようだが、今は駅舎に面した1線のみ。廃止されたホームは廃れながらも残っていた。その周りには、植えられた桜や菜の花がささやかに咲き誇る。まるで、風化した遺跡を鉢にした盆栽か何かの作品のようで、不思議な春の風情が美しく映った…

二塚駅(JR西日本・城端線)~トタン張りの木造駅舎は昭和のレトロさ感じさせる~

JR西日本城端線・二塚駅、開業の大正9年以来の木造駅舎

目次 折りたたみ自転車で二塚駅へ… 不思議なレトロさ残す大正の木造駅舎 貨物駅の面影 ===[Ad] 書籍=== 北陸の鉄道 国鉄・JR編【現役路線・廃止路線】 [Amazon] [楽天] =========== 折りたたみ自転車で二塚駅へ…  北陸旅行の3日目は城端線の木造駅舎を巡る。まずは二塚駅へ。  二塚駅は高岡駅から二駅…、新高岡駅ができるまでは一駅で、わずか3㎞ちょっとしか離れていない。これなら高岡駅で袋に収納した重い自転車を抱え広い構内を移動し列車に乗るより、ホテルから走っていた方が面倒が無いのではと思い、直接走って行く事にした。  途中、街を東西に横切るあいの風とやま鉄道や氷見線の線路に行く手を阻まれた。目の前の跨線橋は自転車通行禁止。大回りかと当惑したが、運よくすぐに地下道を見つけた。  少し走ると、もう郊外のような趣になっていった。そんな中、北陸新幹線の高架や新高岡駅、イオンモールが忽然と姿を現す。北陸新幹線の工事に関連し、だいぶ整備されたのだろう。  新高岡駅を越えると、建物が減っていき緑が増え、田舎の町と町を結ぶ道路のような風景になっていった。  地図を見て、この […]

羽後亀田駅(JR東日本・羽越本線)~哀愁漂う大正の木造駅舎~

開業の大正9年築の木造駅舎が現役、羽越本線・羽後亀田駅

自転車で亀田の町に立ち寄った後、羽後亀田駅へ。駅舎は横に長いやや大きめの木造駅舎で、駅開業の1920年(大正9年)以来のもの。桜の木が一本、寄り添っているのもまた風情溢れる。車寄せも昔ながら造りをそのまま残している。欄間や長押のような側面の板は古び木目浮く。やはり長年の使用でガタが来ているのか…、よく見ると側面の板の部分は少し曲がっている…

川上駅~無人地帯に佇ずむ味わい深き木造駅舎~(ちほく高原鉄道・ふるさと銀河線)

ちほく高原鉄道・川上駅、無人地帯の秘境駅に佇む木造駅舎

久しぶりにちほく高原鉄道へ。転換直前のJR池北線時代に乗りに来て以来で約15年振り。1920年(大正9年)6月1の開業以来の木造駅舎が残る川上駅で下車。左半分程度が新建材で改修されているものの、古い木造駅舎らしい趣をよく残した駅…

東中津駅(JR九州・日豊本線)~木造駅舎は改修されているけど趣溢れる…~

JR九州・日豊本線、大正築の古い木造駅舎が残る東中津駅

JR日豊本線・中津駅から一駅、中津市街の外れにある東中津駅。私が乗って来た下り列車からは、何人かの下車客があった。今も残る木造駅舎は1915年(大正4年築)築。今年2022年で、何と築107年だ!築サッシ窓に換装されるなど改修されているが、それでも古い木造駅舎らしい、いい佇まい…

名手駅(JR西日本・和歌山線)~改修されながらも100年以上佇む木造駅舎~

大正2年築の木造駅舎が残る名手駅(JR西日本和歌山線)

名手駅の開業は1901年(明治34年)10月1日。和歌山線の起源となる紀和鉄道時代。粉河駅‐橋本間は前年の1900年11月25日に開業していて、名手駅も設置される予定だった。村内のどこに設置するかで争議となり、結果として約1年開業が遅れた。現在の木造駅舎が建てられたのは1913年(大正2年)と百年越え…

東京駅丸の内駅舎づくしの旅[5]~重要文化財駅舎の壮麗な外観~

重要文化財に指定された東京駅丸の内駅舎、皇室専用出入口がある中央付近

究極の駅舎ホテル・東京ステーションホテルに宿泊し、昼前にチェックアウトした。帰路に就くまでどう過ごそうか考えたが、東京駅丸の内駅舎をじっくり見て過ごすつもりだ。昨日はライトアップされた丸の内駅舎の夜景を存分に堪能した。昼はどんな顔を見せてくれるのだろうか。天気は曇り空、だけど駅舎を撮影するのはこの位がちょうどいい…

東京駅丸の内駅舎づくしの旅[4]~復原された駅舎を内部から愉しむ…~

東京丸の内駅舎、装飾が美しいドームを見上げる

明治の頃、日本鉄道の上野駅と官設鉄道の新橋駅を結ぶ計画があり、その途中に中央停車場が設置される事が決まった。ドイツ人のお雇い外国人で鉄道技術者のフランツ・バルツァーにより概要が策定されたが、彼が提案したのは和風駅舎。しかし、日本側からの反対意見が多く、辰野金吾と葛西萬司が新たに設計。そして1914年(大正3年)、東京駅は華々しく開業した…

東京ステーションホテル宿泊記~東京駅丸の内駅舎づくしの旅[2]~

東京ステーションホテル・ツインルーム、皇居外苑が見えるパレスビュー

創建の大正時の姿への復原された東京駅丸の内駅舎。駅舎内の東京ステーションホテルは戦災で失われた3階部分も復原されリニューアルオープンとなった。リニューアル後は、重要文化財となった歴史的な建物を活かしつつ、より瀟洒でラグジュアリーな駅舎ホテルとなった。客室数は多くないが、335mという長さのため、部屋からの眺望により、客室の種類は更に細分化されている。おすすめの客室を…