久しぶりにちほく高原鉄道へ。転換直前のJR池北線時代に乗りに来て以来で約15年振り。
1920年(大正9年)6月1の開業以来の木造駅舎が残る川上駅で下車。左半分程度が新建材で改修されているものの、古い木造駅舎らしい趣をよく残した駅。正面出入口上部が、三角の切妻屋根になっているの北海道の駅舎らしさ感じさせる。
駅近くに、草で埋もれた鉄道官舎の廃墟が残存する以外は、今やこれと言った建物が無い無人地帯。日常的な利用者はほぼゼロらしい。ほんももの秘境駅。
まだ駅巡りをはじめて数年の頃、このホーム側の佇まいは、私の心に深い印象を刻んだ。古びた木の質感、柱、ポツンと取り付けられた裸電球…、目の前の全てのものが味わい深い。
木の扉を開けるとガラガラと盛大な音が待合室に響いた。祖父母の家の扉も開け閉めすると、大きな音が鳴ったなぁ…。扉の吊り下げ金具を見ると、レトロでごつごつとし年季もかなり入ってた。まさに古道具が息づく待合室。
ちほく高原鉄道は2006年(平成18年)4月21日に廃止。この川上駅舎は廃線後も意外と長い事残存したが、2013年1月頃、遂に取り壊されたという。
[2004年(平成16年)7月訪問](北海道足寄郡陸別町)
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- JR・旧国鉄系の失われしレトロ駅舎