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昭和10年(1935年)から昭和20年(1945年)の終戦までに建てられた駅舎を巡る鉄道の旅

昭和初期の内外の不穏な情勢は、昭和12年の日中戦争、太平洋戦争へと至る。そして甚大な犠牲を払い敗戦という苛烈な道を歩む。まさに忍従の時代。

しかしそんな時代でも、色々な駅舎が出来上がっていったもの…

木造駅舎など戦後の駅舎は、以前とは違った感じのものが建てられるなど、駅舎というものを取ってみても時代の違いを感じさせる。

(※記事の並びは建築年順ではなく、記事の日付順となっています。)



東佐野駅 (JR西日本・阪和線)~洋風な屋根が特徴的な小さな木造駅舎~

JR西日・阪和線・東佐野駅、駅開業の昭和14年以来の木造駅舎が現役。

東佐野駅の開業は阪和電気鉄道時代の1939年(昭和14年)1月9日。当初の駅名は泉ヶ丘駅。同社子会社が開発した泉が丘住宅地の最寄駅として設置された。阪和電気鉄道はその後、南海電鉄に合併。1944年5月1日に戦時買収により国有化され、東佐野駅に改名された。木造駅舎は開業以来のもの。急角度の半切妻屋根が特徴的で…

日野駅(JR東日本・中央本線)~多摩の農家を模した古民家風駅舎~

JR東日本・中央本線・日野駅、多摩の農家を模した和風木造駅舎

中央本線の長い列車がホームから離れると、駅舎の眺めが開けた。1937年(昭和12年)築の木造駅舎が残るが、こうして眺めると、広がるように増築され使い続けられているのがわかる。入母屋屋根からは丸太の棟木が三本突き出ていた…

比婆山駅 (JR西日本・芸備線)~社殿風の木造駅舎と気になるモノ…~

JR西日本芸備線・比婆山駅、社殿風の木造駅舎が現役

比婆山駅の開業は1935年(昭和10年)12月20日。開業当初の駅名は備後熊野駅だが、1956年(昭和31年)に現在の駅名に変更となった。比婆山は駅から北に直線距離で約11㎞にそびえる標高1299mの山で、日本神話の国生み神話女神の伊邪那美が埋葬された地との伝承があり…

ときわ台駅 (東武鉄道・東上線)~開業時の姿が再現された東京23区内のレトロ駅舎~

東武鉄道東上線・ときわ台駅、昭和10年開業時の姿が再現された駅舎

ときわ台駅は1935年(昭和10年)の開業。開業当時は武蔵常盤台駅という駅名だったが、1951年(昭和26年)に現在の駅名に改称された。駅舎は開業以来の洋風駅舎だ。使い込まれた大谷石の壁、青いスペイン瓦の屋根、改札ホールの高い天井、破風板の波線と玉の文様など、洋風の造りが素晴らしい駅舎だ。

来宮駅 (JR東日本・伊東線)~行楽ムード漂う洒落た洋風木造駅舎~

JR東日本伊東線・来宮駅、南欧風の洋風木造駅舎

駅開業の1935年(昭和10年)築の木造駅舎が残る。スペインなど欧州を思わせるオレンジ色の屋根瓦、車寄せや窓周りの装飾など、リゾート地の別荘のような佇まいが印象深い洋風木造駅舎だ。伊豆多賀駅や網代駅など伊東線の駅舎は…

神志山駅(JR東海・紀勢本線)~古民家風のユニークな木造駅舎~

JR東海・紀勢本線・神志山駅、昭和14年築の木造駅舎

乗ってきた普通列車と上りの特急南紀が発車し景色が開けると、プラットホームが意外と短い事に気づいた。旧国鉄の「本線」と名のつく路線の駅は、とても長いプラットホームを持っている事が多い。半世紀以上前の鉄道全盛期の頃…

桃山駅 (JR西日本・奈良線)~明治天皇の大喪列車を受け入れた由緒ある駅の今~

JR奈良線・桃山駅、改修された木造駅舎に古い上屋が風格を添える。

京都駅からJR奈良線の普通列車に乗った。車内は地元民よりも、色々な国の人が目立ち混み合っていた。外国人観光客が急増する京都を象徴するような風景に身を置き列車に揺られた。伏見稲荷の最寄りの稲荷駅で大量の観光客が下車すると、二駅で桃山駅だ…

玉江駅 (JR西日本・山陰本線)~実は洋風の小洒落た木造駅舎~

山陰本線、萩市内の駅・玉江駅のモダンな木造駅舎

山口市から流れて来た阿武川は日本海に注ぐ直前、松本川と橋本川に分岐する。2本の川を濠にしたかのように、その内側に三角州が形成され、毛利氏が治める長州藩の城下町として発展し、幕末には吉田松陰や高杉晋作など幕末の志士を輩出した…

肥前長野駅(JR九州・筑肥線)~廃虚のようなオンボロ駅舎の10年後~

JR筑肥線・肥前長野駅の木造駅舎、ホーム側

2005年に初めて肥前長野駅を訪れてから10年の歳月が過ぎた。駅開業の1935年(昭和10年)3月1日以来の木造駅舎が残るが、初めて見た時、廃虚のような荒廃振りに大きな衝撃を受けたものだ。待合室は廃品が占拠し、旧駅事務室にも廃品がごちゃごちゃに置かれ、待合室以上に荒れていたものだ。

道後山駅 (JR西日本・芸備線)~昭和モダンな木造駅舎がある秘境駅~

JR西日本・芸備線・道後山駅、モルタルの木造駅舎

早朝、備後落合駅から新見行きの芸備線普通列車に乗った。乗客は私だけだった。備後落合駅から一駅、6時55分に道後山駅に到着した。運賃を払い降りようとすると、運転手さんに「午後まで列車無いんですけど…」と申し訳無さそうに言われた…