昭和10年代から終戦までの駅舎(1) - 駅と駅舎の旅写真館

昭和10年(1935年)から昭和20年(1945年)の終戦までに建てられた駅舎を巡る鉄道の旅

昭和初期の内外の不穏な情勢は、昭和12年の日中戦争、太平洋戦争へと至る。そして甚大な犠牲を払い敗戦という苛烈な道を歩む。まさに忍従の時代。

しかしそんな時代でも、色々な駅舎が出来上がっていったもの…

木造駅舎など戦後の駅舎は、以前とは違った感じのものが建てられるなど、駅舎というものを取ってみても時代の違いを感じさせる。

(※記事の並びは建築年順ではなく、記事の日付順となっています。)



畝傍駅(JR西日本・桜井線)~貴賓室がそのまま残る威容溢れる木造駅舎~

桜井線・大柄で威容感じる木造駅舎のある畝傍駅、右側に貴賓室。

JR桜井線(愛称: 万葉まほろば線)には、貴賓室を備えた昭和15年築の木造駅舎が残っている事で知られている。駅の開業は1893年(明治26年)。桜井線の起源となる大阪鉄道・高田‐桜井間の開業時だ。初代天皇の神武天皇陵や、神武天皇と皇后を祀る橿原神宮に近く、参拝客で駅は賑わったという。皇族の利用も想定され、駅は開業時から貴賓室を備えていた…

新野駅(JR四国牟岐線)~改修されながらも素朴さ残す木造駅舎~

JR四国牟岐線・新野駅、改修され生き残る昭和の木造駅舎

新野駅(あらたのえき)の開業は1937年(昭和12年)6月27日。牟岐線が桑野駅から阿波福井駅まで延伸開業したと同時に開業した。その時以来と思われる木造駅舎が健在だが、他のJR四国の木造駅舎のように、きれいに…というか味気なく改修されてしまった感がするが…

渡波駅(JR東日本・石巻線)~ひそかなレトロさが楽しい洋風木造駅舎~

石巻線、開業以来の洋風木造駅舎が残る渡波駅

渡波駅の開業は1939年(昭和14年)10月7日。その時以来の木造駅舎が東日本大震災を乗り越え現役だ。駅舎は一見きれいに改修されシンプルだ。しかし縦長の大きな窓や待合室天井の造りなど、洋風の造りが印象深く、随所にレトロさを残している

網代駅(JR東日本・伊東線)~温泉街に佇む洋風木造駅舎~

JR東日本伊東線・網代駅、リゾート色ある洋風木造駅舎

網代駅の開業は1935年(昭和10年)3月30日。熱海-網代間が伊東線最初の開業区間で、3年後に伊東まで全通するまでは当駅が終着駅だった。駅舎はスペイン風のオレンジ色の瓦や、岩風の装飾を施した腰壁が印象的な洋風木造駅舎…

鹿部駅(JR北海道・函館本線砂原支線)~堂々たる木造駅舎は街から離れ…~

函館本線砂原支線・鹿部駅、無人駅だが風格溢れる木造駅舎

早朝、森駅を発ち渡島砂原駅、掛澗駅を訪れた後、鹿部駅で下車した。ホームに降り立つと、側線跡の向こうに木造駅舎が目に入った。横に長く大きな木造駅舎で、ローカル線の小駅というレベルではなく、町の玄関口にふさわしい風格溢れる佇まいだ。ホームは幅広く長く、駅舎との間には数線の側線跡が立ちはだかる…

東佐野駅 (JR西日本・阪和線)~洋風な屋根が特徴的な小さな木造駅舎~

JR西日・阪和線・東佐野駅、駅開業の昭和14年以来の木造駅舎が現役。

東佐野駅の開業は阪和電気鉄道時代の1939年(昭和14年)1月9日。当初の駅名は泉ヶ丘駅。同社子会社が開発した泉が丘住宅地の最寄駅として設置された。阪和電気鉄道はその後、南海電鉄に合併。1944年5月1日に戦時買収により国有化され、東佐野駅に改名された。木造駅舎は開業以来のもの。急角度の半切妻屋根が特徴的で…

日野駅(JR東日本・中央本線)~多摩の農家を模した古民家風駅舎~

JR東日本・中央本線・日野駅、多摩の農家を模した和風木造駅舎

中央本線の長い列車がホームから離れると、駅舎の眺めが開けた。1937年(昭和12年)築の木造駅舎が残るが、こうして眺めると、広がるように増築され使い続けられているのがわかる。入母屋屋根からは丸太の棟木が三本突き出ていた…

比婆山駅 (JR西日本・芸備線)~社殿風の木造駅舎と気になるモノ…~

JR西日本芸備線・比婆山駅、社殿風の木造駅舎が現役

比婆山駅の開業は1935年(昭和10年)12月20日。開業当初の駅名は備後熊野駅だが、1956年(昭和31年)に現在の駅名に変更となった。比婆山は駅から北に直線距離で約11㎞にそびえる標高1299mの山で、日本神話の国生み神話女神の伊邪那美が埋葬された地との伝承があり…

ときわ台駅 (東武鉄道・東上線)~開業時の姿が再現された東京23区内のレトロ駅舎~

東武鉄道東上線・ときわ台駅、昭和10年開業時の姿が再現された駅舎

ときわ台駅は1935年(昭和10年)の開業。開業当時は武蔵常盤台駅という駅名だったが、1951年(昭和26年)に現在の駅名に改称された。駅舎は開業以来の洋風駅舎だ。使い込まれた大谷石の壁、青いスペイン瓦の屋根、改札ホールの高い天井、破風板の波線と玉の文様など、洋風の造りが素晴らしい駅舎だ。

来宮駅 (JR東日本・伊東線)~行楽ムード漂う洒落た洋風木造駅舎~

JR東日本伊東線・来宮駅、南欧風の洋風木造駅舎

駅開業の1935年(昭和10年)築の木造駅舎が残る。スペインなど欧州を思わせるオレンジ色の屋根瓦、車寄せや窓周りの装飾など、リゾート地の別荘のような佇まいが印象深い洋風木造駅舎だ。伊豆多賀駅や網代駅など伊東線の駅舎は…