渡波駅、駅舎と風景
渡波駅訪問ノート
渡波駅の開業は1939年(昭和14年)10月7日。その時以来の木造駅舎が東日本大震災を乗り越え現役だ。
木造駅舎は一見きれいに改修されシンプルだ。しかし縦長の大きな窓や待合室天井の造りなど、洋風の造りが印象深く、随所にレトロさを残しているのに魅かれる。
駅は石巻駅から直線距離で約5㎞、石巻市街東端の海近くにある。2020年3月14日のダイヤ改正で無人駅となったが、それでも一日の乗客数は500人以上とまあまあ多く、朝の通勤通学時間帯はとても賑わっていた。
[2022年(令和4年)5月訪問](宮城県石巻市)
渡波駅改築へ…
7月28日、JR東日本仙台支社より渡波駅の駅舎が建て替えられると発表された。
新駅舎は慶長遣欧使節船「サン・ファン・バウティスタ号」の見張台をイメージした半円形状のデザイン。渡波駅が「サン・ファン・バウティスタ号」の復元船を展示していた「サン・ファン館」の最寄駅である事にちなむ。慶長遣欧使節は1613年、戦国武将として有名な伊達政宗がローマなどに派遣した使節団だ。
新駅舎は現在の半分弱の大きさ。新駅舎待合室のベンチには、現駅舎の木材が再利用されるという。
建替え工事の着手は2022年8月からの予定。券売機等の仮移設が9月とされているので、仮駅舎設置しそちらに移転という事だろう。なので現駅舎もその頃までは見られると思われる。新駅舎の供用開始は2023年3月末を予定している。
2022年9月16日の日中、渡波駅の駅舎は閉鎖、そして10月の中旬ごろから解体工事が始まったという。
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