小さな洋館風のレトロ駅舎
[2020年(令和2年)3月訪問](大阪府泉佐野市)
レトロ駅舎カテゴリー: JR・旧国鉄系の二つ星レトロ駅舎
東佐野駅訪問ノート
東佐野駅の開業は阪和電気鉄道時代の1939年(昭和14年)1月9日。当初の駅名は泉ヶ丘駅。同社子会社が開発した泉が丘住宅地の最寄駅として設置された。阪和電気鉄道はその後、1940年に南海電鉄に合併、1944年5月1日に戦時買収により国有化された。国有化時に現在の東佐野駅に改名された。
木造駅舎は昭和14年の開業以来のもの。急角度の半切妻屋根が特徴的で、スペイン風の洋瓦がよく似合う洋館風。
しかし駅舎は改札口、出札口、駅事務室だけの機能しか無く、現在は乗降客のための待合スペースは無い。かつては僅かにベンチが置かれていたようだが…。乗降客にとってこの駅舎は、一瞬、通り過ぎるだけの存在なのだろう。
こういった特徴は山中渓駅や長滝駅と言った他の阪和線小駅の古駅舎にも見られ、他の取り壊された旧駅舎の写真からも見て取れる。阪和電気鉄道の小私鉄的な駅舎設計思想が垣間見られ面白い。