奈良県(1) - 駅と駅舎の旅写真館

奈良県の印象的な駅をめぐる鉄道の旅。
木造駅舎など古く趣きある駅舎、ローカル線の無人駅、ふらりと下車し心魅かれた駅etc…。春夏秋冬、駅を巡る旅『駅旅』で目の当たりにした心に残る風景。駅構内設備、駅前や周辺の気になるモノ、そして、あの日、あの瞬間、体感した空気感も…


JR畝傍駅貴賓室~往時のまま時だけが流れた気高き空間~

JR桜井線・畝傍駅の木造駅舎、天皇陛下が利用された貴賓室が残る

畝傍駅の駅舎内に残る貴賓室を見たいと思い続けていたが、遂にその機会に恵まれた。大阪で他の用事もあり6日前に畝傍駅を訪れたばかりだが、これは訪れずにはいられない。駅舎は取り壊しの危機に瀕していて、この機会を逃すと、もう次は無いかもしれない…

畝傍駅(JR西日本・桜井線)~貴賓室がそのまま残る威容溢れる木造駅舎~

桜井線・大柄で威容感じる木造駅舎のある畝傍駅、右側に貴賓室。

JR桜井線(愛称: 万葉まほろば線)には、貴賓室を備えた昭和15年築の木造駅舎が残っている事で知られている。駅の開業は1893年(明治26年)。桜井線の起源となる大阪鉄道・高田‐桜井間の開業時だ。初代天皇の神武天皇陵や、神武天皇と皇后を祀る橿原神宮に近く、参拝客で駅は賑わったという。皇族の利用も想定され、駅は開業時から貴賓室を備えていた…

吉野口駅(JR西日本和歌山線・近鉄吉野線)~明治の木造駅舎が宿すレトロさ~

JR和歌山線、近鉄吉野線、開業時からの古い木造駅舎が残る吉野口駅

近鉄吉野線の列車に乗り吉野口駅にやってきた。吉野口駅はJR西日本の和歌山線との乗換駅。列車本数はそれほど多くなく、駅は静か。3面5線のホームは持て余し気味…。しかし、石積みに古い木の上屋が掛けられたプラットホームが並ぶ様はどこか懐かしく、古き良き時代の鉄道風景を見ているかのよう…

京終駅 (JR西日本・桜井線)~開業の明治時代のイメージに改修された木造駅舎~

奈良市、桜井線京終駅、開業の明治以来の木造駅舎

JR桜井線は、関西本線の奈良駅からJR和歌山線の高田駅を結ぶ路線で、奈良駅から一駅、1.9km行くと京終駅(きょうばてえき)だ。変わった読み方をする難読駅だが、奈良時代に都が置かれた平城京の東側半分「左京」と、続きの小さな出っ張り「外京」から外れた場所に位置し、「京が果てる」という響きがとても合う駅名だ…

櫟本駅(JR西日本・桜井線)~石垣に鎮座する明治の木造駅舎~

石垣の上に載った様が重厚さ感じさせる櫟本駅の木造駅舎

桜井線の駅の一つに櫟本(いちのもと)という駅がある。JRのはるか前身、奈良鉄道時代の1898年(明治31年)の駅開業時以来の木造駅舎が未だに現役だ。あのJR九州・肥薩線、嘉例川駅駅舎(JR九州・肥薩線)の1903年(明治36年)築よりも5年も早く建てられた駅舎で…