昭和10年代から終戦までの駅舎(4) - 駅と駅舎の旅写真館



薬師堂駅(由利高原鉄道)~ポツンと佇む満身創痍の木造駅舎~

第三セクター・由利高原鉄道・薬師堂駅、同社で数少なくなった木造駅舎

秋田県の羽後本荘駅から、地図を片手に市街地や国道108号線を歩き、国鉄矢島線から転換された由利高原鉄道の薬師堂駅へと向かった。できれば列車で降り立ちたかったが、列車本数が少なくちょうどいい時間の列車が無かった。市街地もやがて終り、外れのような風景になってくると…

直江駅(JR西日本・山陰本線)~駅の一員ではなくなった木造駅舎~

JR西日本・山陰本線・直江駅、昭和12年築の木造駅舎

出雲市駅から東に一駅隣の直江駅で下車してみた。駅舎は残っているが、もう閉鎖されていると聞いていた。しかし、いざ列車から降りて、改札口がポスターや新建材で塞がれているのを見て、一体どこから外に出ればいいのかと戸惑った。直ぐに「出口」と書かれた看板を見つけはしたが…

木戸駅 (JR東日本・常磐線)~二つの池庭跡、お城と何これ?!~

JR東日本・木戸駅名物、上りホームにある城のオブジェ

常磐線の下り列車に乗車中、木戸駅に停車した。反対側の上りホーム側を見ると、お城のミニチュアが置かれているのが目に入った。ミニチュアと言っても、人の背丈の高さはあろうかという大きさで、かなり目立つ。思わず目がぐっと引き付けられてしまう…

湯里駅 (JR西日本・山陰本線)~時が止まったままの木造駅舎~

jR西日本・山陰本線・湯里駅旧駅舎、時が止まったままの待合室

江津駅から山陰本線の上り列車に乗り湯里駅で降りた。駅は小高い山を切り開いた場所にあり、国道の坂道の横に沿うように駅が設置されている。プラットホームは国道の坂の上と同じ高さにあり、ホーム北端は周囲の集落を見下ろすように位置している。そして、プラットホームからは坂の下に、古びた木造駅舎が佇んでいるのが見下ろせた…

木津川駅 (南海電鉄・高野線(汐見橋線))~大都会・大阪市の秘境駅~

大阪市内の秘境駅、南海高野線(汐見橋線)・木津川駅

2003年1月、南海の高野線、汐見橋駅‐岸里玉出駅間の「汐見橋線」と称される区間に乗った。日本第2の都市・大阪市内の路線ながら、地方のローカル線にも劣らぬ閑散振りに、ただ驚かされた。その時、車内から見ていて気になったのが木津川駅だった…

伊勢奥津駅(JR東海・名松線)~山間ののどかな終着駅~

JR東海・名松線、伊勢奥津駅、昭和10年の開業以来の木造駅舎

列車は名松線の終点、伊勢奥津駅に到着した。レールはプラットホームを少し行き過ぎた所で尽きていた。このレールは本来なら、山の間を縫うように先に伸び、約20km先の名張まで続くはずだった。しかし、1930年(昭和5年)に参宮急行電鉄(現在の近鉄大阪線・山田線)が先に名張まで開業し先を越されたた…