いつ頃築か不明の駅舎(1) - 駅と駅舎の旅写真館

いつ頃建てられたかが解らないレトロ駅舎。私の忘備録のようなものですが…

70年80年以上も歴史がある駅舎になると、いつ建てられたかわからない駅舎も少なからずあり、諸説ある場合や、それさえ判然としない場合も。

鉄道院、鉄道省・国鉄と言った官設鉄道は記録が残っている事が多いようだ。しかし中小私鉄、買収・国有化前の私鉄路線では不明な割合がやや多いような…



伊予桜井駅(JR四国・予讃線)~改修されているけど木造駅舎らしさ溢れる…~

JR四国・予讃線・伊予桜井駅、木造駅舎らしい佇まい溢れる…

予讃線の松山行きの列車は、もうすぐ伊予桜井駅に到着しようとしていた。他愛もない事を考えながら車窓の外を見ていると、そんな考えを吹き飛ばすような佇まいに目を奪われた。今回、伊予桜井駅を訪問するつもりは無かった。しかし思いがけず魅かれ、列車が離れる程に、行きたいという思いが強くなった…

銚子電鉄・海鹿島駅~戦後的な??造りが印象的な木造駅舎~

銚子電鉄、レトロな駅舎が残る海鹿島駅

銚子電鉄に乗り、海鹿島駅(あしかじまえき)で下車。関東最東端の駅だとか…。古い改札口の「ご乗車 ありがとうございました 海鹿島駅」に出迎えられた。起源と言える銚子遊覧鉄道は1913年(大正2年)に開業。同時に海鹿島駅も開業。しかし4年後に廃線…

宝木駅(JR西日本・山陰本線)~かつて銀行が入居していた木造駅舎は建替えの運命…~

JR西日本山陰本線・宝木駅、かつて銀行が入居していた木造駅舎

自転車で日本海沿いを走り坂を超えると、行く先に街並を見下ろした。目的の宝木駅はあの中だ。無人駅となった駅で、寂れどれだけひっそりした所にあるのかと想像していたが、坂を下ると、家屋などが密集する懐かしい雰囲気の街並があった。古くからの街なのだろう。これなら、かつて駅に銀行が入居していたのも納得…

初代松島駅~東北本線旧線跡に残る洋風木造駅舎~

東北本線旧線跡に残る初代松島駅の洋風木造駅舎

宮城県松島町にある東北本線の松島駅は2代目で、1代目は2.5㎞程北の内陸側に位置していた。初代の松島駅は日本鉄道時代の1890年(明治23年)4月6日に開業した。当時、岩切-品井沼間は現在の海側でなく、内陸側にレールが敷かれていた。しかし「海線」が開業すると、旧来の「山線」は廃止された。廃止され半世紀以上過ぎているが、初代の松島駅は当時の駅舎が転用され残存している…

下船渡駅(JR東日本・大船渡線BRT)~鉄道時代からの木造駅舎が大改修されながらも残る…~

大船渡線BRT・下船渡駅、鉄道時代からの木造駅舎を改修

16年振りに大船渡線を訪れた。前回2006年は木造駅舎が残る折壁駅など、いくつかの駅で下車した。下船渡駅にも木造駅舎がある事は知っていたが、スケジュールの都合上、訪れる事ができず心残りだった。そしてあの大震災…、風光明媚な海沿いにレールが伸びていた大船渡線を何もかも変えてしまった…

紀州鉄道・西御坊駅~ミニローカル私鉄の終着駅、そして日高川駅跡へ…~

紀州鉄道の終着駅・西御坊駅の木造駅舎

JR御坊駅から紀州鉄道の御坊駅へ。路線距離2.7㎞で日本一短いローカル私鉄と称される紀州鉄道、運賃表は小さい看板一枚でこと足りる…わずか10分程度で終着駅の御坊駅に到着した。1面1線の棒線駅で、古めかしい木造駅舎が街並みの一角に遠慮がちに佇む姿は、昔ながらの私鉄小駅らしい風情溢れる…

石川台駅(東急電鉄・池上線)~ローカル線のようなレトロなプラットホームが残る駅~

東急電鉄池上線・石川台駅、駅前を塞ぐ7000系電車

池上線・石川台駅の開業は1927年(昭和2年)8月28日。まだ池上電気鉄道時代の頃で、当時は石川駅といった。何年築かは不明だが、木造駅舎が残る。古いのだろうが、そう感じさせないほどきれいに改修されている…

富貴駅(河和線・知多新線)~名鉄では本当に貴重な素朴な木造駅舎~

名鉄・富貴駅の木造駅舎、堂々たる造りの車寄せ

私が駅巡りを始めた頃2000年代の前半、営業距離が長く末端にローカル線を多く抱えていた名鉄には、まだ古駅舎が多く残っていた。しかしこの20年ですっかり数を減らしたもの。そんな中、河和線と知多新線の分岐駅である富貴駅では、まだ古い木造駅舎が現役だ…

上州一ノ宮駅 (上信電鉄)~味わい深い佇まいに包まれた木造駅舎~

上信電鉄・上州一ノ宮駅、レトロで味わい深い佇まいの木造駅舎

十数年振りに上信線の上州一ノ宮駅に降り立った。急角度の切妻屋根が特徴的な駅舎は、ホーム側はクリーム色で塗装されてるが、古い木造駅舎らしさ溢れる佇まい。窓枠や付け庇も古い木のまま。屋外改札口が残るのも昔の駅さながら。まさに昔の駅に降り立ったような感覚に陥る…

追分口駅(えちぜん鉄道・勝山永平寺線)~中と外のギャップが面白くもある木造駅舎~

えちぜん鉄道・勝山永平寺線・追分駅、トタン張りに改修された木造駅舎

木造駅舎の外壁は白いトタンで改修されていた。安っぽさは否めないながらも、それでも軽快な雰囲気に。えち鉄には無名の木造駅舎が多く残るが、山王駅など多くがこのように改修されている。いわば「えち鉄仕様」の木造駅舎と言える…