養老渓谷駅 (小湊鐡道)~三角屋根の木造駅舎は春めき行楽ムード漂う…~



春うららかな駅にて…

小湊鐡道・養老渓谷駅、廃止された島式ホーム
終点の一つ手前、養老渓谷駅で下車。廃された島式ホームには、木々が賑やかに植えられる。春、小さいけどやはり桜の木が目を引く。
小湊鐡道・養老渓谷駅の木造駅舎、物販も盛んな改札口
小湊鐡道グッズなど、色々なものが売られて、改札口は賑やか。観光駅ムード溢れる。
小湊鐡道・養老渓谷駅、レトロな待合室と切符売場
狭い待合室はレトロなムード。切符売場は小湊鐡道の古駅舎独特の形。
小湊鐡道・養老渓谷駅待合室、駅猫の写真
駅猫がいる!?…らしいけど、お出掛けのようで見当たらず。壁の写真を愉しんだ。
養老渓谷駅の駅舎は延伸開業時の昭和3年築。正面の三角屋根が目を引く木造駅舎は洋風のムード。
小湊鐡道・養老渓谷駅の足湯
駅舎横には、黒湯と呼ばれる鉱泉を使った足湯が造られた。
千葉県市原市、小湊鐡道・養老渓谷駅前の商店街
駅前にはこじんまりとした商店が並んでいた。
小湊鐡道、春の養老渓谷駅、側線跡は菜の花畑に
とうの昔から使用されていないだろう側線跡は、春になり菜の花が花盛り。
小湊鐡道、市原の芸術祭期間中に限定発売された駅弁
暖かな春の日差しの下、市原市の芸術祭期間中限定の駅弁のランチに。お茶の容器に入っているのはお吸い物!
小湊鐡道・養老渓谷駅、古い駅舎とレトロな車両・キハ200形気動車
レトロな気動車・キハ200形は古い駅舎がたくさん残る小湊鐡道によく似合う。もちろんこの養老渓谷駅にも…

[2014年(平成26年)4月訪問](千葉県市原市)

レトロ駅舎カテゴリー: 二つ星 私鉄の二つ星レトロ駅舎

養老渓谷駅訪問ノート

 2000年代の前半に訪れて以来、2度目の訪問。その時は正月で駅前のお店は一軒も開いていなく、食いはぐれという印象が残っている駅。今回は市原の芸術祭期間中限定の駅弁を運よく買う事ができ、いまひとつな思い出は拭い去られた(笑)

 駅は月崎駅と終着駅となった上総中野駅間が、1928年(昭和3年)5月16日に延伸開業した時に開業。当初は朝生原駅という名称だったが、1954年(昭和29年)12月1日に現在の駅名に。

 その名の通り、自然豊かで温泉も湧く養老渓谷の最寄駅で、駅での物販があり足湯も設置されるなど、観光駅らしい雰囲気。

 駅舎は開業時以来のものだ。正面の三角の破風屋根が洋風のムード漂わす木造駅舎だ。先端が丸くカットされた板が繋げられた洒落た車寄せの板張りは月崎駅と同じ。切り出しの板の駅名看板もいい味出している。

 小湊鐡道の駅舎と言えば、関東の駅百選に認定された上総鶴舞駅がよく知られるが、他の木造駅舎の多くも、小さな違いはあれど同じような形で、養老渓谷駅や隣の月崎駅とは違ってる。1925年(大正14年)の第一期に開業した区間が特徴的な「上総鶴舞駅型」の共通設計の駅舎となっていて、それ以降の駅舎は設計の変更があって違う設計になったようだ…

 2017年(平成29年)5月2日、養老渓谷駅の駅舎が国の登録有形文化財に指定された。

 駅前は2017年から「逆開発」として、アスファルトを剥がし、木々を植え里山のような自然風景を取り戻す作業が進められている。植えられて数年のか細い木々は、いつかたくさん緑をつけるほどに成長する事だろう。