脇役も見逃せない純和風の駅
[2012年(平成24年) 7月訪問](島根県仁多郡奥出雲町)
レトロ駅舎カテゴリー: JR・旧国鉄の三つ星レトロ駅舎
出雲横田駅訪問ノート
小粒だけど本当に見事な和風駅舎。日本神話で、スサノオノミコトと結婚したと伝えられる奇稲田姫(クシイナダヒメ)を祀っている稲田神社最寄りの駅は、和の粋を凝らした車寄せ、校倉造の壁、入母屋の屋根など、堂々たる社殿風。きれいに整えられた植栽や和風の外観を持つトイレ、日本庭園風の空間と言った脇役も、この駅の魅力を高めている。
駅の開業は、1934年(昭和9年)に出雲三成駅‐八川駅間が延伸開業した時で、駅舎もその時以来のものだ。
出雲横田駅の一日の乗客数は約100人。山陰本線との接続駅の宍道駅を除くと、木次駅や出雲大東駅に次いで多い数だ。それでも1980~1990年代に比べれば3分の1に落ち込んでいる。
2021年2月、JR西日本社長の記者会見で、新型コロナウィルスの影響で業績が悪化し、収支改善策としてローカル線の廃止に言及した。
そこで、多くの鉄道ファンの間で浮かんだ路線の一つが木次線だったようだ。木次線は国鉄時代末期は第二次特定地方交通線、つまりは赤字ローカル線として廃止候補にあげられたが、沿線道路が未整備で免れ現在に至っている。なので路線の状況は昔から厳しいのだ。
出雲横田駅…、そして木次線の将来はどうなっているだろうか?