桜前線は北へ・・・、東北路をゆく~駅・桜旅2006~



秘境駅で独り桜を愛でる春

 4月、えちぜん鉄道の駅に咲く桜を堪能した一ヵ月後、桜前線は北へ駆け抜け、東北に春の訪れを伝えていた。

羽越本線の秘境駅・女鹿駅、満開の八重桜と粗末な駅舎
かつて訪れた秘境駅を数年振りに訪れた。
古ぼけて寂れた待合室を
覆わんばかりの見事な八重桜は
今まさに花盛り。
JR羽越本線の秘境駅、女鹿駅に咲く桜
人がやって来ない 
秘境駅だからこそ、
一人静かに桜を愛でる事が叶う。

( 女鹿駅 (JR東日本・羽越本線) )

もう貨物列車しな来ない駅で

小坂精錬・小坂駅近く沿線の桜並木
旅客営業が休止された路線の終着駅。
桜に囲まれた鉄路を
不意に一両のディーゼル機関車が
コトコトと駆け抜けていった。
小坂精錬・小坂駅構内の建物の散った桜
古く歴史感じさせる駅構内の建物が
桜のじゅうたんで彩られていた。

( 小坂駅付近 (小坂精錬) )

花輪線

JR花輪線・八幡平駅、廃プラットホームの桜並木
打ち棄てられて久しい石積みのホームを
花壇にしているかのように、
賑やかに桜の木が並んでいた。
ほとんどが散り果ててしまったが、
一本だけ見事な花を咲かせていた。
JR花輪線・八幡平駅、太い枝から伸び出て咲く桜の花一輪
太い枝から一輪だけ
ひょろりと桜の花が伸び出ていた。
何十年後かには
いくつもの花を装った
立派な枝に成長している事だろう…

( 八幡平駅 (JR東日本・花輪線) )
JR東日本・花輪線の無人駅、小屋の畑駅の桜並木
集落の一面一線の小さな駅。
春のこの時だけ、桜の園になる。
JR花輪線・小屋の畑駅、門のように咲く桜
まるで桜の園と現実世界を 
別つ門のように、
駅の出入り口の上を桜が覆っていた。
JR花輪線・小屋の畑駅、列車のライトに照らし出された夜桜
気動車がヘッドライトを
照らしながらゆっくり入線してきた。
突然、
闇の中で咲き誇ったかのように
桜が浮かび上がった。

( 小屋の畑駅 (JR東日本・花輪線) )