ホテルアルファーワン津山宿泊記~今度はトレインビューを愉しめる部屋~



鉄道旅の要衝・津山駅に一番近い宿はやっぱり便利!

 津山線・因美線輪行旅、一日目の宿は津山に。津山市内の他のホテル…例えば市中心部に開業した高級ホテルに魅かれたけど、早朝出発なので滞在を堪能できないと思い、結局は駅前のビジネスホテル・ホテルアルファーワン津山(α-1津山)に。姫新線、津山線、因美線と、4方向から鉄路が交わる津山は鉄道旅の中間点になりやすく、今回は何より折りたたみ自転車を持っての旅で、輪行袋に入れた自転車はやはり結構な重さ。駅近くの宿をどうしても選びたくなる。

 α-1津山には約10年前に泊った事があり2度目の宿泊。前回は部屋から駅舎やホームの眺めを愉しんだもの。今回はトレインビューや有名な扇形機関車庫を愉しみたい。…と思いつつ、めんどくさく事前リクエストはせずじまい。

前回のホテルアルファーワン津山の宿泊記はこちらに。

JR津山駅。列車の背後にはホテルアルファーワン津山が…
JR津山駅に停車した列車の背後にそびえるのがホテルα-1津山。トレインビューが期待できる宿。
津山駅ホームから見た車庫・津山運転区と扇形機関車庫
津山駅隣接の車庫と扇形機関車庫。α-1津山からこの風景を見下ろす…

リニューアルされた部屋をチェック

 津山線の木造駅舎を列車と折りたたみ自転車で巡った後、昼の2時頃に津山駅に。因美線の列車まで時間があり、チェックイン前に荷物を預かってもらおうとアルファーワン津山へ。すると掃除が済んだ部屋にもう案内してくると言う。そこでダメ元で列車や扇形機関車庫の見える部屋をリクエストしてみたら、部屋を変えてくれた。柔軟な対応に感謝!

 通された部屋は南向きの10階。ちらりと外を見ると期待通りのトレインビュー。ガラス窓の中にダイヤのチェック状に針金が入っているのが少し邪魔だけど…

 ホテルは津山駅舎の西隣に位置し、眼下に姫新線、津山線の列車が走る。それに因美線の列車も加え、三線の車両が身を休める車庫も一望の下。私の部屋からだと、あの扇形機関車庫は片隅が僅かに見える程度。でもこれだけのトレインビューが望めるなら十分過ぎ。

津山駅隣接の便利な立地・ホテルアルファーワン津山シングルルーム

 部屋はシングルルーム。10年前と違いリニューアルされていて、茶色を基調とした落ち着いた雰囲気に。

 普通のビジネスホテル並みで広くは無いけど、きれいで設備は十分。某チェーンホテルのように激狭で、まるで棚のようなデスクでもない(笑) これで6千いくらで泊まれるのだからありがたいもの。

ホテルアルファーワン津山、部屋の備品。電気ケトル、加湿器…

 部屋の片隅には、電気ケトル、加湿器、電話などを収納する棚があった。

ホテルアルファーワン津山、ユニットバス

 ユニットバス。ビジネスホテル標準レベル。個人的にはバスタブと洗面所のシンクが近いと、シャワー浴びつつシンクで洗濯できるので嬉しい。たまにいいホテルに泊まると両者が離れていて戸惑ってしまう(笑)

ホテルα1津山ベッドサイド、照明スイッチやアラームなどのパネル

 ベッドサイトには目覚まし時計や調光のスイッチ類がのパネルが。ラジオやBGMのボタンが付いているのがレトロな感じ。スマホを持っているので、アラームは使い慣れたスマホのを使い、音楽はやはりスマホから好きな音楽を流すので、今ではあまり使わない機能かな…?もしかしたら、部屋のリニューアル前より使っていたものを改修して使っているのかも。なので音楽はもう流れないかと思ったら、ちゃんと使えた。

 この類のパネルで欲しかったのがコンセント。スマホを充電しつつ手元に置きたいもの。電気ケトルの台があるコンセントから、何とかケーブルが届いたけど。

ローカル線の情景に浸る夜…

 因美線の美作滝尾駅まで往復し、津山駅前戻って来たのは夜の7時頃。

 リニューアルされたのはα-1だけでなく津山駅周辺も大きな変化を遂げていた。以前、駅前右手辺りにあった古色蒼然としたアーケード街は跡形も無く、周辺も何だか小奇麗に。その近くにはα-1をしのぐ壁のような巨大さのホテルルートイン津山駅前がそびえる。

 コンビニは以前、駅内の小さなコンビニしかなかったが、ファミリーマートができていた。ファミリマートで夕食の弁当、そして翌日の朝食も買って部屋に戻った。

ホテルα-1津山の部屋から見た津山駅構内の車庫

 カーテンを開けると光り輝く津山運転区と津山の街。車庫となっている運転区の片隅には検測車でドクターWESTの愛称で親しまれているキヤ141系気動車の姿も。

ホテルアルファーワン津山、部屋からのトレインビュー

 弁当を食べシャワーを浴び9時半過ぎに再び外を見てみた。津山線・上りの最終となる21時40分発の岡山行きが津山駅を離れていった。

ホテルα-1津山のトレインビュー、車庫の姫新線、津山線、因美線の気動車群

 夜10時にもなると、9線ある留置線は車両がだいぶ増えていた。岡山支社のオレンジ色の帯をまとったキハ120系、国鉄色のキハ40系など気動車がたくさん。4方向からレールが交わり、旧津山機関区があった鉄道の街・津山らしい風景。肌色とオレンジのツートン、ノスタルジー色のキハ40は今朝、津山線で乗った車両だろうか?

ホテルα1津山の部屋から見た津山駅ホームと留置線のキハ120

 覗き込むように左側を見れば、津山駅3番4番線の端が何とか見られる。

 ホーム横の留置線には、まだ明かりをこうこうと灯す単行のキハ120の姿があった。因美線で終点の津山に着いたばかりの列車だろうか?

津山駅から津山運転区の車庫に帰るキハ120気動車

 …と思っていたら動き出した。

津山駅から車庫に回送されたキハ120、留置されていた車両と連結

 動き出したキハ120は車庫に入り、先に留置されていたキハ120と同じ線に入った。そして連結作業がされると、2両の灯りは不意に消え暗くなった。今日一日おつかれさん。
後で写真を拡大すると。行き先表示は上月。姫新線始発の4時54分、もしくはその34分後に出る列車だろうか。

津山駅構内・津山運転区、中国地方ローカル線の気動車が集う…

 三江線の廃止で岡山に転属してきた浜田色のキハ120も戻って来た。

ホテルα1津山、津山線や姫新線、車庫の眺めが愉しめるトレインビューホテル

 多分、姫新線のレールを走っているけど、時間的に23時29分津山終着の津山線の列車。

 今年、公表されたJR西日本ローカル線の収支は、ローカル線の苦境という現実を突き付けられる衝撃的なものだった。ここから見える気動車で賑わう光景は、長年、地域と共に生きてきた鉄路の風景そのもの。もしかしたら目の前の風景は、何十年後には無くなってしまうのか?それとも、もっと寂しいものになってしまうのか…。
「この風景を守りたい…」
そんな事を考えながら、明日に備え身を休める気動車たちを見つめた。

ホテルアルファーワン津山、ベッドからのトレインビューも愉しめる…

 津山駅に発着する列車は、あと0時29分着の津山線下りだけ。私はそれより少し早くベッドに潜り込んだ…

[2022年(令和4年)8月訪問](岡山県津山市)

(※トレインビューの部屋を希望する際は「列車・電車が見える部屋」など事前のリクエストをお勧めします。但し、宿泊プラン、客室タイプや位置など諸条件により、この宿泊記のようなトレインビュー環境になるとは限りません。)