鶴形駅、駅舎と風景
鶴形駅訪問ノート
奥羽本線・鶴形駅の開業は戦後の1949年(昭和24年)と比較的新しい。当初は仮乗降場で、上下3本ずつの列車が停車したという。
正式な駅に昇格したのは1952年(昭和27年)1月25日。今の木造駅舎は昇格当時からのものだが、築堤上のレールに合わせた高床式という変わった構造が強いインパクトを発する。古レールなどの鉄骨が駅事務室や待合室のある駅本屋を高くかかげ、1階は壁が無い屋外と言った感じ。1階の大部分が自転車置場で、片隅の小さな一室がトイレとなっている。
無人駅だが、目の前にある鶴形小学校の生徒たちが、色々と活動していてるようだ。待合室には駅構内図や歴史紹介など手書きの掲示物あり、清掃活動時の写真なども展示されていた。
また地元住民によるボランティアグループの鶴寿会が1965年(昭和40年)より長きに渡って、駅清掃の奉仕活動を続け、「鉄道の日」鉄道関係功労者大臣賞を受賞するなど表彰されている。
駅前やホームに鉢植えの花々がいくつも置かれ、駅を華やかにしている。
駅は1971年(昭和46年)に早々と無人化されてしまったが、地元の人々の愛着が変わらず駅を包みこんでいる。
[2007年(平成19年) 9月訪問](秋田県能代市)
~◆レトロ駅舎カテゴリー: JR・旧国鉄の一つ星駅舎~