田野駅 (JR九州・日豊本線)~大正築の木造駅舎には菓子屋が入ってたけど…~



築百年越えの木造駅舎

JR九州日豊本線の国鉄型415系電車、田野駅終点の普通列車
乗り込んだ日豊本線の下り列車は、この田野駅が終点だった。
JR九州日豊本線・田野駅、かつて菓子屋が入居していた木造駅舎
木造駅舎は開業の大正5年築。かつて入居していた菓子店は店じまいしていた。
日豊本線・田野駅、改修されているが開業の大正築の木造駅舎
改修されまるで新築のようだが、古い木造駅舎らしい雰囲気に仕上げられている。
日豊本線・田野駅、古い木造駅舎らしい木の窓枠
自動販売機の裏には駅の歴史感じさせる使い込まれた木の窓枠が隠されていた。
JR九州日豊本線・田野駅、窓口跡やICカード改札機
無人駅となり、駅員さんがかつていた出札口には時計が掛けられていた。
日豊本線・田野駅の木造駅舎、待合室の木の造り付けベンチ
待合室の壁に巡らされた木の造り付けベンチは見事!脚は取り替えられているがレトロさ溢れる。
JR九州日豊本線・田野駅、駅舎ホーム側
駅舎ホーム側。改札口跡には無人駅ならがラッチ風の木の構造物が設置されている。
日豊本線・田野駅、駅舎ホーム側の古びた木の窓枠
駅舎ホーム側の窓枠も木のままで渋い味わい醸し出す。
日豊本線・田野駅に停車する国鉄型713系サンシャイン塗装
離れる時の列車はド派手な塗装の713系電車サンシャイン塗装。同じ国鉄型でも、先ほど乗って来た列車とは大違いだ。

田野駅訪問ノート

 宮崎市南西部の田野町にある駅で、田野町は2006年1月1日に宮崎市に編入されるまでは独立した自治体だった。旧田野町の中心駅で山間に開けた街並の中に位置する。

 駅の開業は1916年(大正5年)10月25日。開業当時からの木造駅舎が現役だ。

 田野駅は2009年にNHK「にっぽん木造駅舎の旅」で、和菓子屋が入居する木造駅舎として紹介されたのが印象に残っていた。いつかそのお店のお菓子を駅で食べたいものと、密かに思い続けていたが、いざ訪問してみるともう無くなっていて、他の会社が入っていた。放送から10年も過ぎていたので、そうなっていても不思議ではないか…

 木造駅舎は築100年を超えているが、お菓子屋が入居していた事もあり、正面にシャッターが取り付けられるなど、かなり改修されている。しかし残された木の窓枠は使い古され、100年の駅舎の懐の深さを感じさせた。

[2020年(令和2年)6月訪問](宮崎県宮崎市)

レトロ駅舎カテゴリー: 一つ星 JR・旧国鉄の一つ星レトロ駅舎