御室仁和寺駅 (京福電鉄・北野線)~仁和寺門前に佇む和風木造駅舎~



御室仁和寺駅、駅舎と風景

京福電鉄北野線・御室仁和寺駅、仁和寺を控え和風の造り
京福電鉄の御室仁和寺駅、開業の大正14年(1925年)築の和風木造駅舎。旧駅名「御室駅」古い駅名看板が掲げられいる。
京福北野線・御室仁和寺駅駅名標と仁和寺山門
世界遺産の名刹・仁和寺の最寄駅で、駅からは堂々たる構えの山門「仁王門」が望める。
京福電鉄・御室仁和寺駅、簡素ながら趣ある和風木造駅舎
仁和寺にあやかり和風の造りが取り入れられているが、路面電車の駅で小さな切符売場に上屋があるだけと設備は簡素。
京福電鉄北野線・御室仁和寺駅、ホーム
ホームは2面2線、駅舎は北野白梅町方面ホームに面している。構内通路は無く、上下ホームとは一般の踏切で行き来する。
京福電鉄北野線・御室仁和寺駅、車寄せが和風の造りの木造駅舎
車寄せなど随所にちりばめられた和風の造りが寺社のようで。出入口に鎮座する改札口はまるで賽銭箱!?
京福電鉄・御室仁和寺駅、駅舎正面横には古い出札口の造りが…
無人駅だが、出入口右手側に古い出札口の造りが残っていた。ここもちょっとした和風の造りで面白い。
京福・御室仁和寺駅、駅舎横の椿の木
駅舎横には椿の木が植えられ、くすんだ駅舎に風流さを醸し出す。
京福電鉄・御室仁和寺駅、一角には駅事務室跡
切符売場のある小さな事務室跡も残る。木の塀で囲われているのが民家っぽい。
京福電鉄北野線・御室仁和寺駅、ホーム側の造り付け木製ベンチ
ホーム側の造り付けのベンチは使い込まれた木の質感溢れ、また違った味わいを感じさせた。

御室仁和寺駅訪問ノート

 御室仁和寺駅は1925年(大正14年)、京福電鉄の起源の京都電燈時代に開業した。当初は「御室駅」という駅名だったが、2007年(平成19年)に現在の駅名となった。

 仁和寺を控え和風の造りが印象深いた木造駅舎だ。しかし軌道線…路面電車の駅であるためか、小さな切符売場があるだけの駅事務室に上屋が掛けられただけと、きわめて簡素な設備だ。この駅構造は琴電の元山駅とほぼ同じで、中小私鉄の昔ながらの小駅と言った感じなのだろう。

 しかし寺社のような車寄せや、そこにある懸魚など和風の装飾や模様、ホーム側の屋根を支える持ち送り、出札口の造りなど、随所にちりばめられた和の粋が印象深い。由緒ある寺社の門前の駅はこうでなければとしみじみと感じさせた。

 仁和寺は平安時代の888年(仁和4年)宇多天皇の御代に落成した。そして宇多天皇が出家し、境内に御室と呼ばれる僧坊を建てて住んだため、仁和寺は御室御所と称された。江戸時代末期まで皇族との関わりは深かったという。

 仁和寺は平安京のちょうど西北の外れにある。都から離れ山々を控えた閑静な場所に立地する寺院はきっと後生を願うのにはいい地だったのだろう。京都市街地の雑踏からから離れ落ち着いた立地にある古刹と、その前に佇むちっぽけな和風駅舎は、時代を超えた今でもそう感じさせた。

[2016年(平成28年)1月訪問] (京都府京都市右京区)

~◆レトロ駅舎カテゴリー: 三つ星 私鉄の三つ星駅舎

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