目次 揖斐駅、駅舎と風景 揖斐駅訪問ノート 揖斐駅、駅舎と風景 十数年ぶりに揖斐駅にやってきた。外壁は新建材となっているが、回廊のような軒が昔ながらの木造駅舎らしい。 木の車寄せは年月を感じさせる、堂々たる佇まいだ。 駅舎の外には降車用の改札口がそのまま残っていた。元からの木の部分と、後で増設されたと思われる鉄パイプと2種類あるのが面白い。 外側が新建材でやや味気無いが、内部は古さを残し、昔ながらの小さな駅の風情だ。 左側には待合室がある。壁沿いに巡らされた造り付けベンチなど古い木のままでレトロなムードだ。 揖斐駅は揖斐線の終着駅で、ホームから行き過ぎてすぐの所で、車止めでレールはせき止められる。 ホームの側に危険品庫らしき古めかしい木造の小屋があった。でも雑草がぼうぼうでもう使われていないようだ。 広い構内跡があるがホーム一面のみの配線。前身の近鉄から転籍した610形電車が入線した。 名鉄揖斐線を失い、揖斐川町の唯一の駅となった久しい。列車が到着した後は、何人もの人が駅舎から散っていった。 揖斐駅訪問ノート 駅の開業は1919年(大正8年)の初代の養老鉄道時代。2007年に近鉄から現在の養老鉄道が運行を引き継いだ。 北端の終点が揖斐駅だ。名鉄揖斐線の黒野駅-本揖斐間が廃線となってからは、揖斐川町唯一の鉄道駅として街の玄関口としての役割を担う。 2004年頃にもこの駅に訪れた事がある。当時もっと構内跡が広く、南側に側線跡が広がり、少し斜めに配置されたたホーム跡もぽつんと残っていたもの。かつての賑わいを偲ばせた。 駅舎はいつ建てられたかは解らない。でも開業の大正時代だろうか? 今回は黒野駅跡を訪れてからバスで来た。最初に正面から眺めて、新建材で味気ないなあというのが久しぶりに眺めての第一印象だった。しかし中に入ると、切符売場や改札口、待合室など、改修されながらも絶妙な古を残し、昔ながらのローカル線の小駅らしさが漂っていた。改修駅舎の妙味…、とでも言うのだろうか? [2017年 (平成29年) 8月訪問](岐阜県揖斐郡揖斐川町) レトロ駅舎カテゴリー: 私鉄の一つ星レトロ駅舎