飛騨一ノ宮駅(JR東海・高山本線)~古く味わい深い佇まいの木造駅舎~



飛騨一ノ宮駅、駅舎と風景

高山本線、雪積る飛騨一ノ宮駅ホーム
高山から少し折り返し飛騨一ノ宮駅へ。2月、雪が積もってるが思ったよりも少ない…
飛騨一ノ宮駅、駅舎へ続くレトロな木造上屋
雪深い飛騨地方だけあって、ホームから駅舎へ降りる階段まで、木の上屋でがっちりと覆われていた。
高山本線・飛騨一ノ宮駅、側線跡の桜の木
駅裏手にある臥龍桜は桜の名所として有名。しかし南西側の側線ホームにも、見事に枝を広げる桜があった。
JR東海・高山本線・飛騨一ノ宮駅、やや大柄な木造駅舎
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飛騨一ノ宮駅の木造駅舎は、ローカル線なれどやや大きめ。宮村の玄関口の駅だったが、宮村は2005年に高山市に編入された。
高山本線・飛騨一ノ宮駅、千木あるレトロな木造駅舎
窓枠はサッシだが、木の質感豊かで木造駅舎らしさ溢れる。車寄せには神社建築で見られる千木が見られる。
木造駅舎残る飛騨一ノ宮駅、車寄せ下のユニークな駅名看板
車寄せ下の駅名表記は「飛」「騨」「一」「ノ」「宮」「駅」と一字ごとにタイルに書かれ、壁に埋められているのが面白い。
JR東海高山本線・飛騨一ノ宮駅、無人駅となり塞がれた窓口
無人駅となり窓口は閉じられているが、有人駅時代の痕跡を色濃く留める。
高山本線・飛騨一ノ宮駅、木造駅舎らしい待合室
待合室も木造駅舎らしい雰囲気を留める。
飛騨一ノ宮駅、待合室片隅の木製造り付けベンチ
待合室の片隅には、造り付けの木製ベンチが一部残されていた。
岐阜県高山市にある飛騨一宮水無神社
駅名の由来となった飛騨一宮水無神社へは徒歩で約5分。参拝した後、バスで高山駅に戻った。

飛騨一ノ宮駅訪問ノート

 飛騨一ノ宮駅の開業は、飛騨小坂駅から坂上駅まで延伸開業した1934年(昭和9年)10月25日。現在も残る木造駅舎はその時以来のものだ。

 やや大きめの木造駅舎は、宮村の玄関口だった時代を感じさせる。改修の手は入っているものの、木の質感豊かで味わい深く、ホームから駅舎に続く木の古めかしい上屋も、古い駅らしさを感じさせる。

 あと車寄せに頂上に、神社建築で見られる千木(ちぎ)の造りが見られるのが面白い。飛騨一宮水無神社の最寄駅である事にあやかって、神社風の装飾を取り入れたのだろう。千木の造りは、同じ高山本線の飛騨小坂駅にも見られる。飛騨小坂駅の方は、霊山・御嶽の登山口として賑わっていたからとの事だ。


 余談だが、私があれこれ駅を観察し撮影している時に、警察官がやってきた。職務質問されるのかと思ったら、そのままいなくなった。…と思ったら、パトカーの中にいたり、また車外に出てきたりと…。つかず離れずで、こちらの動きを監視していたのかもしれない。地元の人しか利用しないような小さな駅で、よそ者がうろついていると不審に映るのだろう。誰かが通報したのかもしれない。

[2022年(令和4年)2月訪問](岐阜県高山市一之宮町)

レトロ駅舎カテゴリー:
二つ星 JR・旧国鉄の二つ星レトロ駅舎