富貴駅(河和線・知多新線)~名鉄では本当に貴重な素朴な木造駅舎~



名鉄レトロ駅舎の生き残り

名鉄富貴駅、河和線と知多新線の分岐駅で2面3線のホーム
名鉄河和線と知多新線の分岐駅の富貴駅。2面3線のホームを構内通路が結ぶ。
名鉄富貴駅、木造駅舎に藤棚のある佇まいが印象的な駅構内
富貴駅と聞けば藤棚がある駅だったなと思い浮かぶ。
名鉄富貴駅、武豊町内名木選、古レールが使われた藤棚
富貴駅の藤棚、一部は古レールが使われている。
名鉄富貴駅、木造駅舎らしいホーム側の軒
駅舎ホーム側の軒は白くきれいに塗られているが、古い木のままと木造駅舎らしい佇まい溢れる。
河和線・知多新線の富貴駅、名鉄では貴重になった素朴な木造駅舎が
富貴駅には私鉄ローカル線らしい素朴で趣ある木造駅舎が現役。長年の使用でガタが来て、車寄せが少し傾いている…かな?
名鉄・富貴駅の木造駅舎、堂々たる造りの車寄せ
しかし車寄せは広くレトロで堂々たる風情。ホーム側の軒と繋がり回廊のよう。
名鉄河和線・知多新線富貴駅、駅舎側面
待合室。出札口部分だけでなく、奥にも建物が繋がり縦長の造りだ。
名鉄・富貴駅の木造駅舎、昭和のムード漂う待合室と窓口
出札口もある待合室は古さ残し、改修されてからもなお使い込まれ昭和感が漂う。
名鉄富貴駅の木造駅舎、出札口の持ち送り
出札口のカウンターは新しいものに替えられているが、持ち送りはレトロで凝った形をしていた。

富貴駅訪問ノート

 2021年をもって蒲郡線の西幡豆駅と東幡豆駅が取り壊しになる。思えば私が駅巡りを始めた頃2000年代の前半、営業距離が長く末端にローカル線を多く抱えていた名鉄には、まだ古駅舎が多く残っていた。しかし、すっかり数を減らしたもの。

 そんな中、河和線と知多新線の分岐駅である富貴駅では、まだ古い木造駅舎が現役だ。

 富貴駅の開業は1932年(昭和7年)7月1日。河和線の前身である知多鉄道時代だ。知多鉄道は1943年(昭和18年)2月1日に名鉄に合併された。

 現在の駅舎の建築時期は不明だ。車寄せが大きめに作られている以外、これと言って際立った造りは無い木造駅舎だ。しかし、そんな素朴でありふれたレトロ駅舎が、名鉄で生き残ってるのは貴重。見るほどに良さを噛み締められる。ちょっと位、名鉄にもこんな古老のような駅舎が残っててもいいじゃないかと思う。いつまでもこの姿のまま佇み続けていてほしいもの…

[2020年(令和2年)7月訪問](愛知県武豊市)

レトロ駅舎カテゴリー:
二つ星 私鉄の二つ星レトロ駅舎