山陰最古の駅舎に桜の老木が寄り添う。 太い幹が切られているが、今年も美しく花を咲かす。 駅舎共々、かくしゃくとしている。 御来屋駅(JR西日本・山陰本線) 駅から一歩ると、坂の上で桜が見事に咲いているのが見えた。 その様子に魅かれ桜の下に歩み寄った。 振り返ると桜のトンネルの向こうには 走り抜ける列車と紺碧の日本海の風景が まるで桜の望遠鏡で見ているかのように望めた。 名和駅(JR西日本・山陰本線) 記憶を頼りに、かつての出入口付近に立ち桜を眺めた。 駅から出ると桜がこうやって出迎えてくれたんだと、 ありし春を想像し、味わい深かった木造駅舎を偲んだ。 湯里駅(JR西日本・山陰本線) 駅も桜も、列車が再びやってくるのを待っている。 (JR西日本・三江線、川戸駅) 満開の桜には提灯が吊るされ、まるで桜祭りの雰囲気。 前夜、この駅を代行バスで通り過ぎた時 幻想的だった夜桜風景が頭の中で交差した (JR西日本・三江線、川平駅) ふと下車したローカル駅の廃ホーム。 草生し廃れた風景が、春は桜で華やかに彩られる。 桜が咲き乱れる中、咲き遅れた花がひとつ。 その様子が可愛らしく、 無数の花の中、その花ひとつに強く心が吸い寄せられた。 駅員さんや貨車で かつては賑やかだったであろう側線跡に、 廃ホームと錆びたレール、 そして一本の桜の木が残っていた。 (JR西日本・山口線、青原駅) 列車待ちの手持ち無沙汰。 そんな時間を 一本の桜の木が慰めてくれる。 (JR西日本・山口線・徳佐駅)