駅と駅舎の旅写真館-railwaystation.jp-

淡輪駅(南海電鉄・南海本線、洋風木造駅舎)


淡輪駅訪問記と写真

南海本線、淡輪駅、時計塔が特徴的な洋風木造駅舎。
(時計塔が特徴的な淡輪駅駅舎。)

 南海本線の列車に乗り、洋風木造駅舎が残っている事で知られる淡輪駅で下車した。メルヘンチックな時計塔が目を引く駅舎は、1924年(大正14年)に立てられた。南海は浜寺公園駅など味わい深い古駅舎が多く残り、この駅もそんな南海らしさを感じさせる。

南海本線・淡輪駅駅舎の時計塔、時計は外されている。
(今では時計は外されている。)

 時計塔は洒落た造りで、淡輪駅のいちばんの特徴と言える。これが無ければこの駅舎の印象は随分違うものになっていただろう。しかし現在では時計は撤去されている。ここに座するべき〝主〟を失い、丸く跡だけが残っているのが、どれだけ造りが素晴らしくても、何か物足りなく寂しげに思わせる。

南海・淡輪駅、駅前の商店街はひっそりとしている。
(駅前の商店街はひっそりとしている。)

 駅前には小さな商店街が形成されているが、人通りは少ない。

 ひっそりした駅前だが、最寄には大阪府有数の海水浴場・ときめきビーチや、つつじの名所・淡輪遊園が控えている。それらのシーズンの時期にはかなり賑わうのだろう。しかし、冬を迎えようとしている今、駅前はとてものどかで、ローカル線の小さな駅の風情が漂う。

淡輪駅改札口、夕日が染め上げてゆく。
(夕日が改札口を染め上げる…)

 ちょうど日は西に傾く頃合だ。沈みゆく太陽が、ひっそりとした駅を鮮烈に染め上げていった。無人時間帯のようで、駅員さんも居なかった。

南海本線・淡輪駅、駅舎内の広い待合所。
(駅舎内の広い待合所。)

 改札に入ると多角形の空間が広がり、高い天井に一点、レトロな照明の台座が残り、まるでドーム状の建物の中にいるような気分になる。壁で囲われている訳ではなく、東屋のような吹きさらしになっている。外には人々が暮らす街が遮るもの無く続き、不思議な気分がする。ここは待合室的な場所になるのだろうが、ゆっくり列車を待ってもらう場所ではなく、海水浴客など大勢のレジャー客に対処するために広めのスペースが取られているのだろう。

南海本線・淡輪駅プラットホーム。
(淡輪駅プラットホーム。)

 淡輪駅のプラットホームは2面2線だ。

 大勢の乗客で賑わう南海本線で、難波駅では今頃帰宅する乗客でごった返している頃だろう。しかし大阪最南端の自治体・岬町まで来ると、列車が停車しても下車する人はさほどでもない。夜の帳が下りる前、区間急行と普通列車しないひっそりとした駅で帰りの列車を待った。


[2005年11月訪問](大阪府泉南郡岬町)

追記: その後の淡輪駅

 平成18年に改修された。黒い屋根板に葺き替えられシックな印象に。また内部もきれいに改修され、どうやらその時に多角形の待合所の天井にあった照明の台座は失われてしまったようだ。

改修後の淡輪駅駅舎(2010年11月撮影)
(改修後の淡輪駅駅舎 (2010年11月撮影))

淡輪駅・基本情報まとめ+

鉄道会社・路線
南海電鉄・本線
駅所在地
大阪府泉南郡岬町淡輪1197番地
駅開業年
1906年(明治39年)8月15日
駅舎竣工年
1924年(大正14年)
駅営業形態
無人駅(訪問時は有人駅)

南海電鉄、駅巡りの旅

深日港駅 (多奈川線)
淡路、四国への航路の乗換駅だった頃の面影が残る駅。(大阪府)
浜寺公園駅 (南海本線)
壮麗な洋風木造駅舎は私鉄最古の駅舎。(大阪府)
紀伊清水駅 (高野線)
下りプラットホーム端の構内通路脇に藤棚のある池庭跡が残る。(和歌山県)