美瑛駅(JR北海道・富良野線)~石造り駅舎と色づく白樺が印象深い駅~



丘の町・美瑛の石造り駅舎

JR北海道・富良野線・美瑛駅、ホーム上の白樺並木
( プラットホームに足を踏み下ろすと、白樺並木に出迎えられた。北海道らしさ溢れる風景。 )
富良野線・美駅駅、軒柱の古レール
( 石造りの駅舎から古レールが伸び出、木の軒を支えている。 )
JR北海道・富良野線・美瑛駅、昭和27年築の石造りの駅舎
( 駅舎は丘のまち美瑛にぴったりな石積みの洋風。 )
JR北海道・富良野線・美瑛駅、待合室がある駅舎内部
( 待合室は改修されているが、天井の縁がカーブ掛り碁盤状に木が組まれたりと古い造りを残す。 )
JR北海道・富良野線・美瑛駅、すっかり整備された駅前
( 駅前はまるで新興住宅地のように整備された。20年前、降り立った時とは隔世の感… )
JR北海道・富良野線、美瑛駅、色づく駅舎横の白樺
( 色づいた白樺の葉が散りゆく風景が、次の季節への移ろいを伝える。北海道の冬は駆け足でやってくる。 )

美瑛駅訪問ノート

 駅の開業は1899年(明治32年)。駅舎は1952年(昭和27年)築の石造り駅舎。石は地元で産出された美瑛軟石を使っている。日本では、昔の駅舎と言えば木造が主流だが、そんな中、石造りの駅舎が造られるとは珍しい。

 美瑛町は、波打つ丘陵に拓かれた畑や牧場が、ヨーロッパの田舎風景のような美しさで、今や「丘のまち」として、北海道有数の観光名所になっている。そんな町の玄関口となる駅が美瑛駅で、イングランドにありそうな石積みの洋風駅舎は、そんな美瑛のイメージにぴったりだ。

 私が美瑛を初めて訪れた1989年、まださほど有名でなく、ユースホステルや、ユースホステル形式の「とほ宿」と言った宿を渡り歩く旅人に知られている程度で、観光施設らしいものは、写真家の故・前田真三氏の写真館「拓真館」くらいだった。記憶の断片に残っている駅前は、きれいに整備された今とはまるで違う。昔は駅前の古びた個人商店で、レンタサイクルを借り、丘を巡ったものだ…。

 この訪問は10月末で、観光的にはオフシーズンだった。それでも美瑛駅では観光客の姿がちらほら見られ、人気の観光地になったものと実感した。

[2010年(平成22年) 10月訪問] (北海道上川郡美瑛町)

◆レトロ駅舎カテゴリー: 三つ星~JR・旧国鉄の三つ星駅舎~