改修された木造駅舎を再訪
山王駅訪問ノート
えちぜん鉄道の木造駅舎は、外観は白いトタンで覆われ、待合室は真新しい木材で新築のように改修されている駅が多かった。2014年11月は、改修からそれほど経っていない駅が多かったようで、木の温かみのある待合室の、眩しいような新鮮さが印象的だった。
山王駅もそんな駅の一つだった。外観はありふれた感じの木造駅舎だが、改修のため、年月を経た駅舎がまとう渋みはいま一つ。しかし、駅舎の大きさに比べ、大きな付け庇が、まるで翼を広げているかのように映り印象深い。庇を支える柱は、古い木製のままだ。
福井市街から離れ、周囲は山に囲まれたのどかな風景だ。そんな中、プラットホーム脇に植えられた一本の桜の木が目を引く。8年前の春、山王駅を訪れ、やはりこの枝振りが見事な桜に見とれたものだ。奥越の山々からおろし風が吹きつけるためだろうか・・・。枝先は山側から流されるように、遠く海の方に向かって伸びていた。
[2014年(平成26年) 11月訪問](福井県吉田郡永平寺町)
~◆レトロ駅舎カテゴリー: 私鉄の一つ星駅舎~