北口には昭和築のレトロな洋風木造駅舎が残る





モノレールが懐かしい南口駅舎


向ヶ丘遊園駅訪問ノート
2回目の訪問となる小田急電鉄の向ヶ丘遊園駅。2000年代の前半で、ほぼ残存していた向ヶ丘遊園モノレール線の廃線跡を辿り、正門前駅まで雨の中歩いたものだ…。
北口駅舎は駅開業の1927年(昭和2年)築の木造駅舎だ。マンサード屋根の妻面が正面に向いた大きな屋根と、屋根のドーマー窓が特徴的な洋風木造駅舎だ。小田急電鉄では、新松田駅などいくつかの駅が、同じデザインだったが、現役なのはこの向ヶ丘遊園駅の北口駅舎だけとなってしまった。
マンサード屋根の駅舎は、かつては北海道の駅舎でよく見られた。
大きなマンサード屋根はもちろん、2階の窓周りの装飾など古く趣きある造りを残すが、外観が新建材で改修されているのが、なんとも味気無く残念…。しかし、開業当時とがらりと風景が変わり、今では1日6万5千人の利用者がある状況で、小田急が北口駅舎を維持している事は、大いに評価に値するので、こちらも贅沢ばかりは言っていたら罰が当たる。
向ヶ丘遊園駅は「ナチュラル・レトロモダン」をテーマにリニューアルが進行していて、2019年(平成31年)4月1日、コンクリート平屋の南口駅舎は、北口駅舎のマンサード屋根を載せた装飾が加えられ、跨線橋はレトロなイメージに改装された。
そして2020年(令和2年)4月1日、北口駅舎の改修が完了し、リニューアルオープンとなった。屋根や柱はは焦げ茶色に変更され、外壁は新建材ではなく、モルタルかもしくはそれっぽい素材になり、全体的にシックな雰囲気に。まるで、開業時の姿を取り戻したかのようだ。
[2016年(平成28年) 2月訪問] (神奈川県川崎市多摩区)
~◆レトロ駅舎カテゴリー: 私鉄の二つ星駅舎~