駅と駅舎の旅写真館 railwaystation.jp

宇部線・宇部新川駅の池庭 (JR西日本)


まだ水が湛えられた池があるらしい…

 JR西日本・宇部線の宇部新川駅の駅構内には、池があると聞いていた。しかもよくある廃れて水が無くからっぽになっているのではなく、水が湛えられ立派に「現役」だという。

 宇部新川駅には、2002年の夏、引退を控えた旧型電車のクモハ42に乗りに来たときに訪れていた。 だが、その当時は駅の池庭どころか、駅への興味が芽生え始めようかという頃で、宇部新川駅に着くと、構内をかえり見る事無く、急いでクモハ42に乗り換えたものだ…。


 それから16年が過ぎた2018年の11月末、宇部新川駅に降り立っていた。構内を探すと、1番ホームの駅舎前にそられしいものがあった。

宇部線・宇部新川駅プラットホームの池庭、枯れていた…

 跨線橋を渡り1番線に行き近づくと、池の中の水は空っぽだった。有人駅で長い間維持されてたが、他の駅のように、維持する事ができなくなり、水は遂に抜かれてしまったようだ…

 さて、改めて枯池を観察すると、地面を掘り下げたのではなく、水槽状なのが目を引く。コンクリートの壁を水槽のように固めた円形の池は、直径3メートル位はあるだろうか…?子供用のプールか銭湯の浴槽かと思える広さがあり、なかなかの大きさだ。背後には岩が組まれ、いくつかの植栽も添えられいる。

宇部線・宇部新川駅、枯池の白鳥

 目を引き付けるのが、中の島にポツンと乗っている白鳥の像だ。

宇部線・宇部新川駅、枯池の裏側

 背後に回ると装飾は無く、コンクリートの壁のようになっていた。下の方に錆びついた鉄の扉があった。中を覗くと、何やら配管が見えた。注水設備のだったのだろう。

宇部線・宇部新川駅の池庭、造園時期を標す銘盤

 池の壁面には「昭和43年10月築造」と、この池庭の造園された時期を標した銘盤が埋め込まれていた。この池は50年も前に造られたのだ。

宇部線・宇部新川駅プラットホームの池庭と構内

 駅舎に面した1番ホームはゆったりと造られ、改札から1番ホームへの動線の脇にこの池庭は造られている。いやこの大きな池は、2・3番線からも十分に目に付くほど目立つ。

 この駅から離れる時、1番線から宇部行きの列車に乗った。停車中、母親に連れられた女の子が
「白鳥がいるよ~~」
と楽しそうにお母さんに話しかけていた。
やはり、この池は水がなくなった今でもインパクトのある存在なのだ。


 帰宅して改めて、この枯池についてネットで検索してみた。すると割と最近…、2018年の初め頃までは水はあったようだ。またかつては鯉か金魚まで住んでいて、池の一部にはネットが掛けられていた掛けられていたようだ。

 この池はやはり目立つ存在で、私だけが嬉々として(笑) 掲載しているローカル線小駅の枯池と違い、何人もの人がブログなどで言及している。特に、水が湛えられていた頃は、あの白鳥はまるで水面に悠々と浮かんでいるかのようで、いっそう印象深い。駅に一服の和みを与えるようなゆとりある風景に映った。こんな池庭が半世紀近くも維持されてきたのは奇跡だ。それにしても、やっぱり水がある頃に見てみたかった…


[2018年(平成30年) 11月訪問](山口県宇部市)

宇部新川駅訪問ノート

JR西日本・宇部線・宇部新川駅、主要駅の風格ある駅舎

 知らないと山陽本線の宇部駅を宇部市の代表駅と思ってしまうが、実は宇部線の宇部新川駅の方が中心街にあり代表駅と言える。駅前に出ると、片側2車線の広い道路が通り、ビルがいくも建つ都市の風景だ。

 改修されながら使われる駅舎は、1948年(昭和23年)築。天井が高く、増築部分と思われるレトロな待合室など、主要駅の風格を感じさせる。駅前にはバスロータリーがあり、蘇鉄の木など植栽も豊かで、これぞ「昭和のちょっとした規模の駅」と言える見本のような駅だ。

☆このページをシェアする

何か気になるモノが置いてある池庭

=[Ad: 関連書籍]==
昭和の終着駅 中国・四国篇: 昭和に辿る昭和40年代
写真で綴る昭和の鉄道施設 西日本編

[↑↑ページ上部へ]