石勝線・川端駅~ダムを模した不思議な枯池~



噂の枯池を見に川端駅へ…

 石勝線の川端駅にダム形の枯池があると聞いていて、いつか行ってみたいと思っていた。

 新千歳空港にそこそこ近いので、帰るついでにちょっと立ち寄ろうと程度にしか思ってなかったが、時刻表を開いて驚いた。川端駅のある追分‐新夕張間の普通列車は下り2本、上り3本とたったの5本しかないのだ。かつて楓駅を訪れた際、追分発の3両の普通列車が新夕張に到着すると、楓駅、夕張駅、追分駅と三方に散っていったのはもう遠い昔の話…。宗谷本線の無人駅廃止ばかりが注目されるが、こちらも地味に危機的な状況だ。


 追分駅からの下りの普通始発、それでも11時52分発の新夕張行きの列車に乗った。

 列車が川端駅に滑り込む時、ホームに目を凝らした。すると早速、あのダムが目に飛び込んできた。おお、これはかなり目立つ。何げに目をやっていても見つけてしまう位だろう。

 下車するとすぐにダムの元に足を進めた。

石勝線・川端駅、駅舎横の川端ダムを模した池

 おお、よくこんなものを作ったものと思う。「池」と言うより、ダムのミニチュアと言った方がいいのだろう。

 このダムは約1.5㎞東を流れる夕張川に設置された川端ダムを模したものという。川端ダムの写真と見比べてもよく似ている。川端駅のミニ川端ダムは水が満ちる事はもう無いのだろうが、地元を紹介するオブジェとしてもインパクトは大きい。

石勝線・川端駅、近くの川端ダムを模した枯池

 ダムの放水口部分。かつてはここを水が滝のように落ちたと思うとすごい…。両脇にも本物のダムと同様に、小さな排水口らしきものがある。しかし背後の貯水槽とは繋がっていない。コンクリート内部で管が通されているのかもしれないが、この排水口はさすがに飾りだったのかもしれない。

石勝線・川端駅のミニ川端ダムの枯池

 そして放水口横の監視所のような部分まで再現。

石勝線・川端駅のダムを模した枯池、バラが植えられている?

ダムには岩が配され木がも植えられていた。棘らしきものがあるのでバラ科の花なのだろうか。


 1972年(昭和47年)に出版された「写真記録 日本の駅」という本に川端駅の旧駅舎写真も載っていて、その中に「ホームにダムの模型」があると併記されていた。川端ダムは1962年(昭和37年)に造られたとの事。なので、このミニ川端ダムはその間…、少し余裕を見て昭和30年代終わりごろから45年位の間に造られたのだろう。

 そして気になるのが「ホームに」という記述である。ダムはホームから見えるので「ホームに」とも言えなくも無いが、どちらかと言うとホームの外、駅舎横にあると言った方がより正確だろう。でももしかしたら夕張線から石勝線になるため、設備が増強される際、この見事なミニ川端ダムをホームから移設したのだろうか。でもまさかそんな事しないよね…

[2020年(令和2年) 9月訪問](北海道夕張郡由仁町)

川端駅訪問ノート

石勝線・川端駅の駅舎

 駅舎は北海道の改築駅舎でよく見る量産型と言った感じ。無人駅。

 駅は国道274号線沿いにあり、周囲に住宅など建物はまばらだ。駅前に広い駐車場があり、大型のトラックやダンプカーが何台も停まっていたのが目に付いた。どうやらトラック運転手の休憩所的に利用されているよう。大型のトラックが気軽に駐車できるスペースはあまりなく、ドライバーの間では知られたスポットなのだろう。そのためか小さな町ながら駅前に弁当屋やコンビニ風のお店があるのはドライバー需要もあるのだろう。

 川端駅でもう一つ目が離せないのは、駅舎と反対側に旧型客車のスハ43系2両が放置されている事だ。かつてSLニセコ号で使われた車両で、廃車後はパークゴルフ場の施設として、ここに持ってこられ再利用されたようだ。そのために跨線橋まで延長されている。

 しかしパークゴルフ場は閉鎖され久しく荒れ放題。貴重な車両だけに行く末が心配だ。

川端駅片隅で放置されている国鉄旧型客車スハ43系(スハフ44客車)

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