池のある庭園の跡!!?
2005年、木造駅舎が残る福井鉄道の家久駅で降りてみると、レールと駅舎の間に枯れた池があるのを発見した。荒れた感じはするものの、池の周囲には色々と植栽がなされ緑豊かだ。駅にこんな廃れた庭園があるのが気になり、もの珍しい気分で撮影した。
3年後に来てみると…
あれから3年後の2008年、再び家久駅を訪れてみた。やはりあの枯池の存在は気になった…
枯池を見てみると、周囲の植込みがきれいさっぱり取り払われているのに驚いた。まるでつるつるのハゲ坊主状だ。
一つ隣の駅の西武生駅(現駅名: 北府駅)のプラットホーム上の枯池は、名鉄からの路面電車型の中古車両導入時、ホームのかさ下げ工事で、惜しくも撤去された。それは乗降しやすいようにと思うと仕方ないと思うが、家久駅の駅舎横のこの場所は、わざわざ植込みを撤去する必要は無さそうに思える。それなのに、なぜ駅から緑を奪い去ったのだろうか…。
それでも、円を描くように並べられた岩が、辛うじて池の面影を留めている。しかし緑豊かだった事は思い起こせないほど、砂利と岩が転がる土地となってしまっている。まるで何か遺跡のようだ。そして、きっと時が流れたら、池庭があった事など想像できない程、線路脇の地面と化しているのだろう。
[2008年(平成20年) 10月訪問](福井県越前市 ※2005年訪問時は市町村合併前で武生市)
家久駅訪問ノート(駅舎etc…)
駅のすぐ西側を吉野瀬川が流れるのが印象的な立地。
駅舎は駅開業の1924年(大正13年)以来の古い木造駅舎。無人駅となり久しいようで、ひどく老朽化が進みどうなるのかと気になっていた。しかし、2013年(平成25年)、同じ福武線の北府駅同様、大きく改修され新築同然の姿になった。