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春田駅(JR東海・関西本線)


関西本線の新駅、春田駅を訪ねる

春田駅駅名標と背後のマンション
(駅北側の背後には高層住宅が立ち並ぶ。)

 関西本線の春田駅は、2001年3月3日、八田-蟹江間に開業した比較的新しい駅で、元は1993(平成5年)、関西本線を高架化した際に開設された信号所で、8年後に駅になったのだからスピード出世と言えるだろう。しかし、地元の住民にとっては、30年近く待ち望んでようやく叶った賜物だ。周りは住宅街で、背後には高層団地が何棟も建ち並ぶ。

 朝に列車でこの駅を通ると、上りホームは通勤通学の人々で混雑している様子を見るにつけ、住民待望の駅だったのだと実感する。

 ある日、下り列車に乗りこの駅で停車した時、団地のベランダで、母親にだっこされた子供が駅に向って一生懸命手を振っている姿を見かけた。パパのお見送りをしているのか、でんしゃが来て嬉しいくてはしゃいでいるだろうか。可愛らしさに頬が緩み、手を振り返したくなる。

 そして開業から1年も経っていないある日、名古屋市内にJRの新駅が出来たので、折角なので行ってみようと思い立った。開業して1年も経ってないので、駅舎や駅前は、当然ながらまだ真新しさが残りピカピカで、マンションを背景にした様は、まるで新興住宅地の駅のようだ。

関西本線・春田駅駅舎。
(春田駅駅舎。2001(平成13)年3月3日開業の比較的新しい駅。)

 駅舎はコンクリート製の高架駅で、一階部分に改札口、駅事務室などがあり、2階がプラットホームという構造の、いかにも現代の駅らしいありふれた造りだ。

 しかし、どことなく“和”の雰囲気を漂わすデザインが取り入れられているのがとても気になる。プラットホームのガラス窓が、黒い棒で1本1本覆われているのが、日本の古い町並みの中にある、町屋の窓の格子を思い起こさせる。1階部分の壁は白いガラスだが、よく見ると碁盤状の金属の仕切りがあり、少し離れれば、まるで障子のように見える。その上部が一部、赤色が組み入れられているのが、全体的に白を基調とした色の中、目を引きつける印象的なアクセントになっている。

 木造駅舎など古く趣ある駅舎が好きな私にとって、コンクリート駅舎は全般的に無味乾燥な雰囲気で味気無く映り、どうしても好きになれない事がほとんどだ。しかし、この春田駅は、和風の造りをアレンジしデザインに採り入れているのがユニークで、デザイナーズ住宅ならぬ、デザイナーズ駅舎と言った所だろうか…?なかなか面白い駅舎だと思う。

春田駅駅舎、北側。
(新しい高架駅舎だが和風デザインが…)


[2002年1月訪問](愛知県名古屋市)