駅と駅舎の旅写真館-railwaystation.jp-

浦山駅 (富山地方鉄道・本線)~木造駅舎の旅~


きれいにリニューアルされた可愛らしい木造駅舎

富山地方鉄道、浦山駅駅舎ホーム側

 浦山駅で降り立ち駅舎を見て、かわいらしい駅舎だなというのが第一印象だった。小さな三角屋根の木造駅舎で、プラットホームから見ると、左右対称に小さな三角形の切妻屋根が配されている。それぞれの三角部分にはハーフティンバーが見え小洒落た雰囲気だ。

日の出直後あたりの浦山駅ホーム

 急行きたぐにで早朝の黒部駅に降り、そのまま電鉄黒部駅まで歩き地鉄の列車乗った。浦山駅には6時20分という早朝に到着した。普段ならまだ寝ている時間だ。ちょうど山々の背後から日が出てしばらくの時で、たなびく雲が朝日を浴び輝いていた。

 プラットホームは1面2線の島式で古い待合室がポツンと建っている。

浦山駅駅舎待合室

 構内通路を通り改札口から待合室に入った。無人駅となり窓口跡は塞がれ、掲示物が多数貼り付けられていた。

浦山駅、くろワンきっぷスタンプラリーのはんこ

 窓口跡にはスタンプラリーのハンコがポツンと置かれていた。訪問時は土日祝日にワンコイン500円で地鉄の黒部市内区間が乗り放題となる秋のくろワンきっぷの有効期間内だった。スタンプラリーもしていて、色々な景品が用意されているとか…。地鉄の黒部市内区間と言っても15駅もあり、3回乗れば元が取れてしまう乗り得きっぷだ。

浦山駅、大楠公・カネボウと標された駅の鏡

 待合室の片隅には広告が入ったこんなレトロな鏡があった。沿線の洋品店のものだ。今は無き学生服メーカー「大楠公」の文字がこの鏡の古さを感じさせる。

富山地鉄本線・浦山駅、高い三角屋根の木造駅舎

 浦山駅の木造駅舎は三角屋根の高さが目立つせいか、正面の小さな出入口が余計に小さく見え、まるで民家の勝手口のような雰囲気だ。この木造駅舎は駅開業の1922年(大正11年)以来のものだ。

 かなり古びていたが2009年(平成21年)にリニューアルされた。「黒部まちづくり協議会」が地元の駅に愛着を持ってもらおうとペイントラッピングを企画し、黒部塗装組合組員のアドバイスを受けつつ、地元の人々がボランティアで参加しペンキを塗り直したと言う。ウィキペディアの以前の写真と見比べると、建物の造りにはほとんど変化が無いながらも随分と印象が変るものなのだと思った。木の質感が豊かな以前の様子も捨てがたいが、地元の人々か丹精込めて塗りなおした駅舎もいい。何よりも安易に取り壊してしまうのではなく、地元の人々の愛着があって今の姿がある事は何より素晴らしい事だと思う。

浦山駅、出入口の手書き駅名看板

 出入口に掲げられた駅名看板は、定規を当てて一つ一つ線を引いた造ったユニークな字体で、手作り感が伝わってくる。

浦山駅、出入口前に置かれた花

 出入口の木の引戸の前には、花が咲いた植木鉢花が添えられていた。地元の人が添えてくれたのだろうか?小さな駅にささやかな潤い与えるかのように映った

浦山駅の構内通路

 駅舎からホームへは、低い柵で囲われただけの構内通路を通り、構内踏切を渡る。富山地鉄の駅では、駅舎からプラットホームや構内踏切への通路が、壁でがっちり覆われている駅が多い。きっと冬の寒さから乗降客を守るためなのだろう。そんな造りが無い浦山駅は富山地鉄にあって異色な雰囲気を感じるが、昔は壁があったのかもしれない。

浦山駅ホームと通勤通学客

 来た時は早朝でひっそりとしていたが、そのうち通勤通学客が目立ち始めた。さあ、そろろろが駅が活気づく時間だ。


[2010年(平成22年)9月訪問]

浦山駅・基本情報+

会社と路線:
富山地方鉄道・本線
駅所在地:
富山県黒部市宇奈月町浦山
駅開業年:
1922年(大正11年)11月5日
駅舎竣工年:
1922年(大正11年)※開業以来の駅舎。
駅営業形態:
無人駅。
その他:
今の電鉄黒部駅-宇奈月温泉駅は黒部鉄道として開業した区間で、同区間の現存する木造駅舎はどこか似た雰囲気を持っている。

小さな木造駅舎

八木沢駅 (上田電鉄・別所線)
のどかな風景の中にある個性的な駅舎は、ロケ地としても人気。(長野県)
諏訪ノ森駅 (南海電鉄・本線)
上りホームの通称「西駅舎」。瀟洒な洋風駅舎にステンドグラスが映える。(大阪府)
南久留米駅 (JR九州・久大本線)
半分の大きさに減築された木造駅舎。(福岡県)