駅と駅舎の旅写真館 railwaystation.jp

備後落合駅 (JR西日本・芸備線、木次線)~秘境駅と化した駅の二つの枯池~

~駅の枯池(+池庭)~

駅舎に寄り添うように…
駅の片隅にひっそりと…
日本全国の駅を巡る旅で見つけた、駅の中の池のあるミニ庭園、またはその遺構、つれづれ。


寂れた駅の片隅に…

 広島県北東部にある備後落合駅は木次線と芸備線のレールが交わる山間の要衝駅だ。しかしローカル線の衰退で、現在では列車本数も乗降客も大幅に減った。草むした広い構内跡が、かつての面影偲ばせる秘境駅として有名だ。

 1番ホームと駅舎の間に挟まれたような位置に、ささやかな池が残っている。

木次線・芸備線の秘境駅、備後落合駅の池庭跡

 残っていると言っても、この駅の衰退を表わすかのように、今では干上がってしまっているが...。

 池の背後には使われなくなった側線の車止めがあり、かつてはすぐ背後にまで車両が迫ってきていたのだろう。他の駅の庭園のように緑豊かという訳ではないが、一本の木が添えられている。まあ自然豊かな地なので、緑で飾り過ぎるのも野暮というものだろう。

芸備線・木次線の備後落合駅、池庭跡のカエルの置物

 この池で印象的なのが、池の真ん中にコンクリート製のカエルが鎮座してる事だ。目がつぶらなのがなんとも可愛らしく頬が緩んでしまう。かつては澄んだ池から半身姿を覗かせている姿か非常に印象的で、乗換えで駅で手持ち無沙汰の旅行者達の目を楽しませたのだろう。

備後落合駅構内、枯池のカエルの置物

 カエルはまるで乗降客を見つめるように、駅舎とプラットホームを繋ぐ通路の方を向いている。まるで一人一人に無事にカエルんだぞと声を掛けているかのように...。

 奥出雲おろち号出発の時間が近づき、車内に入りシートに腰を落ち着けた。何気に外に目をやると...何と枯池らしきものが目に飛び込んできた。備後落合駅にはカエルの池だけでなく、2つの池があったとは驚きだ。あと数分と迫る発車時間の中、急いで車外に飛び出して枯池を見てみた。時間が無い上、真夏で木々が今を盛りとばかり茂り枯池や周囲を覆い、十分な観察はできなかったが、何とかあれこれ撮影する事ができた。この池跡を見たいなら冬に来るべきだと思った。

備後落合駅1番線、木次線・奥出雲おろち号から見た池庭跡


[2012年(平成24年) 7月](広島県庄原市)

追記:

2015年(平成27年) 4月、芸備線の道後山駅を訪れる際、備後落合駅に少しだけ訪れる事ができた。わずかな滞在時間でやはり気になったのは、1番ホーム上の枯池だった。

芸備線・木次線の備後落合駅、秘境駅の池庭跡(枯池)

 ごつごつした岩で縁取られ、植栽も豊かに配された日本庭園風で、駅の池庭としては典型的なタイプだ。枯れた池の底から、木が生え伸びているのが、放棄されてからの年月の久しさを物語っていた。

芸備線・木次線、備後落合駅プラットホームと池庭跡

 早朝の備後落合駅のワンシーン。1番ホーム西端、写真左下の茂み一帯が件の枯池だ。

 しかし何で二つもこの駅に池庭を造る気になったのだろうと思う。カエルの池庭はこの駅で上下車する客に向けて、1番線上のものは列車に乗っている乗客を楽しませるため…、なのかな…、と思った。

備後落合駅訪問ノート

山間の秘境駅、JR西日本・芸備線、木次線の備後落合駅

 山間のひっそりとした駅でありながら、かつては山陰と山陽を結ぶ陰陽連絡線の一端を芸備線と木次線で担い、両線の接続駅という重要な駅だった。そんな時代の香りを留める、やや大柄な木造モルタル駅舎が残っている。無人駅だが、三次からの最終列車が夜間滞泊する際、運転士の宿泊施設として活用されている。

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